2021/11/11

12/3: 科研費研究会「ジョン・ウィンスロップ・ジュニアのトランスアトランティック・トランザクション——その展開と限界」オンライン開催のお知らせ(18:00-20:00)

 12月 3日(金)、巽先生が研究分担者のお一人としてたずさわる科研費研究会「メイフラワー・コンパクトにおける排除/包括の理論と環大西洋文化の再定位」が下記のとおりオンラインにて開催されます。今回は、佐藤憲一先生(東京理科大学)によるご講演「ジョン・ウィンスロップ・ジュニアのトランスアトランティック・トランザクション——その展開と限界」が行われ、巽先生が司会をお務めになられます。ご関心のある方は、ぜひご来聴ください!



科研費研究会
ジョン・ウィンスロップ・ジュニアのトランスアトランティック・トランザクション——その展開と限界
講師:佐藤憲一(東京理科大学)
司会:巽孝之
日時:2021年 12月 3日(金)18:00-20:00
研究代表者:下河辺美知子(成蹊大学)
研究分担者:巽孝之、舌津智之(立教大学)
※ Zoomによるオンライン開催
※ 参加ご希望の方は、mayflower.compact.41★gmail.com(★→@)小泉までメールでお申し込みください。

【概要】※フライヤーより抜粋
本基盤研究(B)はメイフラワー・コンパクトが内包していた「排除/包括の理論」をさぐることによって、環大西洋文化を再定位し、アメリカ中心に進んできたグローバリゼーションの向かう方向を、環太平洋的視座も連動させつつ見定めることを目的としている。

マサチューセッツ植民地初代総督ジョン・ウインスロップの長子であるジョン・ウィンスロップ・ジュニアは、信仰にはさほど熱心ではなく、むしろ父によって固く禁じられた科学的探求や医術、さらには錬金術に熟達する、ひとことで言えば初期近代ヨーロッパに典型的な「知識人(ヴァーチュオー ゾ)」であった。彼の名声は北米植民地のみならずイギリスやヨーロッパ各地にまで及び、ロバート・ボイルやサー・アイザック・ニュートンとも親交を結んだとされる。 アメリカ通信員としてロンドン王立協会の数少ない創設メンバーに名を連ねたという事実は、初期近代トランスアトランティック文化圏における彼の地歩をよく説明するものと思われる。

融通無碍に大西洋の両岸を跋扈したこの異形のピューリタンは、メイフラワー・コンパクトが内包する「排除/包括の理論」 にどのように応答した、あるいは、せざるを得なかったのだろうか。発表ではまず、 父親の振りかざすメイフラワー・コンパクト的な包括の理論に抗うウィンスロップ・ジュニアのありようを、コットン・マザーによるジョン・ウィンスロップ・ジュニア伝を読み解くことで浮き彫りにしたい。そのうえで、ロンドン王立協会の自然誌収集プロジェクトに参画したウィンスロップ・ジュニアが、いかなる戦略をもって王立協会の北米植民地に対する覇権的振る舞いを排除しようと努めたかについて検討したい。

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