2017/11/02

『バートルビーズ/たった一人の戦争 (坂手洋二戯曲集)』が彩流社より絶賛刊行中です!

『バートルビーズ/たった一人の戦争 (坂手洋二戯曲集)』が彩流社より絶賛刊行中!前者『バートルビーズ』は、メルヴィルの時代/1980年代/3.11以後を奇妙に交錯させつつ、伝染・増幅するバートルビー(ズ)の声 “I would prefer not to” から「いま」を再考しています(作中には、国際メルヴィル会議に参加したという登場人物も!)。『たった一人の戦争』の舞台は、放射性廃棄物処分のため設置された地下千メートルの超深地層研究所。登場人物たちの不思議に重なる(歌)声、「たった一人で歩いていたら」のリフレインを通じ、その場所がかかえてきた土/血/汚染の「記憶」を浮かび上がらせます。

いずれも、坂手氏の実体験に基づく現実の諸相と虚構が織り交ぜられながら、3.11以後、この地球という惑星でいかに生きるかを問いかけます。巻末には、氏自身による作品解説・創作ノートも収録、必読です!ぜひお手にとってみてください!

なお、『たった一人の戦争』は、2011年 11月 18日〜28日にわたり座・高円寺1にて、その後、名古屋、伊丹、岡山にて上演。『バートルビーズ』は、二年前の第 10回国際ハーマン・メルヴィル会議で初披露された「T 病院事務局長の証言」を土台とし、同年 8月 24日〜 9月 9日にわたり下北沢ザ・スズナリで上演。「T 病院事務局長の証言」は、『三田文学』(2017年夏季号)にも特別掲載、大学院 OBの田ノ口正悟さんが解説「バートルビーたちの記憶——メルヴィルと坂手洋二」を寄稿されています。未読の方は、こちらも併せてぜひご一読ください!



『バートルビーズ/たった一人の戦争 (坂手洋二戯曲集)』
坂手洋二著
四六、392ページ
彩流社、2017年 10月、2,200円 + 税
彩流社による本書紹介

【目次】
バートルビーズ
たった一人の戦争

解説/作品ノート
あとがき
初演記録


【関連リンク】

【関連書籍】

『三田文学 No.130』(三田文学会、2017年夏季号)