2020/10/21

11/21: オンライン・科研費研究会「アメリカのネヘミヤとエズラが刻印したもの」

2020年11月21日、オンライン・科研費研究会「アメリカのネヘミヤとエズラが刻印したもの」が下記のとおり開催されます。巽先生が研究分担者として関わるメイフラワー・コンパクトの「排除/包括の理論」を探るプロジェクトの研究会です。今回は、難波雅紀先生(実践女子大学)が、「アメリカのネヘミヤ」であるジョン・ウィンスロップと、「アメリカのエズラ」たるジョン・コットンについて、彼らの目指した「丘の上の町」について、ご講演くださいます。Zoom で開催されます。ご興味お持ちの方は、ぜひご参加ください!



科学研究費・基盤研究(B): 「メイフラワー・コンパクトにおける「排除/包括の理論」と環大西洋文化の再定位」

「アメリカのネヘミヤとエズラが刻印したもの
日時:2020年11月21日(土)17:00-19:00
講師:難波雅紀(実践女子大学教授)
研究代表者:下河辺美知子(成蹊大学)
研究分担者:巽孝之(慶應義塾大学)・舌津智之(立教大学)
※詳細はプロジェクトウェブサイトをご覧ください
※参加無料
※参加ご希望の方は、shimom★s7.dion.ne.jp(★→@)へメールにてお申し込みください


【概要】※フライヤーより抜粋
 ジョン・ウィンスロップを「アメリカのネヘミヤ」(”American Nehemiah”)と称したのはコットン・マザーだったが、それに倣えば、ジョン・コットンこそ「アメリカのエズラ」(”American Ezra”)と呼ぶに相応しい。ネヘミヤとエズラは、手に手を携え、政治と宗教との相補的な改革によってエルサレム神殿の再建と正統ユダヤ教の確立という大事業を成し遂げた、旧約聖書上の偉人だ。そのネヘミヤとエズラを連想させるかのごとく、彼らの偉業とパラレルに語られるべき重大な事績、すなわちニューイングランドにおける「丘の上の町」(”a city upon a hill”)の建設を主導したのが、他ならぬウィンスロップとコットンだったからだ。
 「丘の上の町」とは、表裏に「アメリカのネヘミヤ」、「アメリカのエズラ」と刻印され、鋳造されたコインのようなものである。ではいったい、ウィンスロップとコットンは、「丘の上の町」というコインをどんな材質を使って造ろうとしたのだろうか。その材質によってどんな価値をコインに刻もうとしたのだろうか。別言すれば、彼らは「丘の上の町」にどういったヴィジョンを想定し、そのヴィジョンを実現するための如何なるエートスを措定していたのかということだが、ここでは、コットンの説教「植民地への神の約束」(”God’s Promise to His Plantation”)と、ウィンスロップの演説「キリスト教との慈愛のひな型」(”A Model of Christian Charity”)との内的連接に注目し、これらについて考えてみることにする。

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