2015/08/15

巽先生が編集委員の一人をつとめられる、定本荒巻義雄メタSF全集の第7回配本『柔らかい時計 (第 1巻)』(彩流社)刊行中です!

作家・荒巻義雄氏の初期メタSFの名作が、全7巻にて、彩流社より復刻中。巽先生が編集委員の一人をつとめられています。第7回配本の『柔らかい時計 (第 1巻)』 が刊行中です!

本書は、全六編より構成。表題作「柔らかい時計」は、1989年に『インターゾーン』で英訳もされた作品。発狂度100%の火星を舞台に、屈指の大富豪<ダリ>/孫娘で拒食症・機械恐怖症のヴィヴィ/モグリの精神分析医<ワタシ>が登場。<ダリ>が柔らかい時計を食したことを契機に彼の過食と排泄が暴走。火星の時空と物語は混乱を極めます。

併録として、「大いなる正午」の前駆的作品「しみ」(1965年)と、「術の小説論 私のハインライン論」(1970年)も掲載!巻末には、巽先生による解説「メタ SF全集の夢」も収録されています。荒巻氏の SF作家兼評論家としての活動と英米 SFにおけるニューウェーブ運動との共振を確認しつつ、メタ SFの視点から、本書所収の六編を概観・解説されます。また、「柔らかい時計」を題材に、初出1968年『宇宙塵』版から、1972年『SFマガジン』版、1989年英訳版、そして2015年本書版における異同を指摘されながら、来たるべき全集のかたちを展望されます。

<付録 月報 7>では、荒巻氏による解説「第3回星雲賞のころ」と、トマス・ラマール氏(マッギル大学教授)による「柔らかい時計をおいしくいただくには?」(大崎晴美訳)、また円城塔氏による「ただ一言で」が掲載されています。本巻もぜひご一読ください!



『柔らかい時計 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 1巻)』
荒巻義雄
巽孝之、三浦祐嗣編
イラスト:中野正一、装幀:渡辺将史
推薦帯:筒井康隆
四六判 / 539ページ / 上製
彩流社、定価:3,200円 + 税
2015年6月刊行
彩流社による本書詳細

【目次】
柔らかい時計
 白壁の文字は夕陽に映える
 緑の太陽
 大いなる正午
 柔らかい時計
 トロピカル
 大いなる失墜
 たった一人でも あとがきに代えて

しみ
術の小説論 私のハインライン論

解説 メタSF全集の夢 巽孝之

Introduction (Takayuki TATSUMI)

<付録 月報 7>
第3回星雲賞のころ 荒巻義雄
柔らかい時計をおいしくいただくには? トマス・ラマール(マッギル大学教授/大崎晴美訳)
ただ一言で 円城塔(作家)


*なお、全集全体は下記のとおりです:
  • 第1巻「柔らかい時計」(第7回配本)
  • 第2巻「宇宙25 時」(第4回配本)// 既刊
  • 第3巻「白き日旅立てば不死」(第1回配本)// 既刊
  • 第4巻「聖シュテファン寺院の鐘の音は」(第2回配本)// 既刊
  • 第5巻「時の葦舟」(第3回配本)// 既刊
  • 第6巻「神聖代」(第5回配本)// 既刊
  • 第7巻「カストロバルバ/ゴシック」(第6 回配本)// 既刊

【関連リンク】

【関連書籍】
荒巻義雄『柔らかい時計 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 1巻)』(彩流社、2015年)


荒巻義雄『カストロバルバ/ゴシック (定本荒巻義雄メタSF全集 第 7巻)』(彩流社、2015年)


荒巻義雄『神聖代 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 6巻)』(彩流社、2015年)


荒巻義雄『宇宙25時 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 2巻)』(彩流社、2015年)


荒巻義雄『時の葦舟 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 5巻)』(彩流社、2015年)


荒巻義雄『聖シュテファン寺院の鐘の音は (定本荒巻義雄メタSF全集 第 4巻)』(彩流社、2014年)


荒巻義雄『白き日旅立てば不死 (定本荒巻義雄メタSF全集 第 3巻)』(彩流社、2014年)


岡和田晃編『北の想像力 《北海道文学》と《北海道SF》をめぐる思索の旅』(寿郎社、2014年)

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