2015/02/20

巽先生が編集委員の一人をつとめられる、定本荒巻義雄メタSF全集の第2回配本『聖シュテファン寺院の鐘の音は (第4巻)』(彩流社)刊行中!

以前にCPAでも告知したとおり、作家・荒巻義雄氏の初期メタSFの名作が、全7巻にて、彩流社より復刻中。巽先生が編集委員をつとめられています。第1回配本『白き日旅立てば不死 』 に続き、『聖シュテファン寺院の鐘の音は (定本荒巻義雄メタSF全集 第 4巻)』が刊行されました!

本作は、1987年発表。前作『白き日旅立てば不死』の14年後を舞台に展開されます。精神病院を退院した主人公の白樹直哉は、再び「異界」へと移り、14年前、救出に失敗し、異界の王クレマンに未だ捕えられているソフィーを探し求めます。「森の国」を抜け「迷宮園」へと、異形/倒錯者たち、賭博の論理で溢れる異界に分け入ります。

解説には、新戸雅章氏による「荒巻SFの二面性と世界性」と、高山宏氏による「体現/体験されるマニエリスム」が掲載。後者では、本作をマニエリスム小説として位置付け、白樹直哉が建築家であり、精神科医・西田冴子とSF作家・遠藤照春がペアとして提示される重要性が、ご説明されます。

また、巻末には、前作『白き日旅立てば不死』の土台となった中篇「ある晴れた日のウィーンは森の中にたたずむ」と、荒巻邦夫名義の評論「エリートの文学SF——ディック「高い城の男」に関するノート」が収録。巽先生による英語序文は、本巻でもお読みいただけます。さらに、付録「月報 2」には、荒巻氏自身による解説「<マニエリスム+バロック>ロマン」と、立原透耶氏による「進撃する知の巨人」、ドゥニ・タヤンディエー氏による「SF日仏同盟」が寄せられています。

前作と合わせて、ぜひご一読ください!



『聖シュテファン寺院の鐘の音は (定本荒巻義雄メタSF全集 第 4巻)』
荒巻義雄
巽孝之、三浦祐嗣編
四六判、492ページ
彩流社
3,200円 + 税
2014年12月刊行
彩流社による本書詳細

【目次】
異界へ(プロローグ)
第一部
 探路者
 狂復活
 聖狂会
第二部
 森の国
 革命軍
 独裁者
 迷宮園
異界へ(エピローグ)
後書
主要参考文献

解説 荒巻SFの二面性と世界性 新戸雅章
解説 体現/体験されるマニエリスム 高山宏

ある晴れた日のウィーンは森の中にたたずむ
エリートの文学SF——ディック「高い城の男」に関するノート 荒巻邦夫(名義)
Introduction (Takayuki TATSUMI)

<付録 月報2>
<マニエリスム+バロック>ロマン 荒巻義雄
進撃する知の巨人 立原透耶(作家)
SF日仏同盟 ドゥニ・タヤンディエー(立命館大学准教授)


*なお、全集全体は下記のとおりです:
  • 第1巻「柔らかい時計」(第7回配本)// 2015 年5月
  • 第2巻「宇宙25 時」(第4回配本)// 2015 年2月
  • 第3巻「白き日旅立てば不死」(第1回配本)// 既刊
  • 第4巻「聖シュテファン寺院の鐘の音は」(第2回配本)// 今回
  • 第5巻「時の葦舟」(第3回配本)// 2015 年1月
  • 第6巻「神聖代」(第5回配本)// 2015 年3月
  • 第7巻「カストロバルバ/ゴシック」(第6 回配本)// 2015 年4月

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