2022/01/27

『文學界』2022年 2月号に、学部ゼミ OGの千木良悠子さんによる書評「人工島って三島のことじゃない?」(橋本治『人工島戦記——あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』)が掲載されています!

『文學界』2022年 2月号に、前号の橋本治批評に引き続き(※CPA詳細)、学部ゼミ OGの千木良悠子さんによる橋本治書評「人工島って三島のことじゃない?」が掲載されています!本書評は、橋本治の未完の遺作『人工島戦記——あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』が対象。橋本治が描きあげる架空の臨海都市・比良野の「人工島建設計画反対デモ」に、戦後における三島由紀夫の孤独な姿を見出します。ご関心のある方は、ぜひお手にとってみてください!




『文學界』 
2022年 2月号
文藝春秋、2022年 1月 7日 
定価 1100円(税込)

【目次】
新連載
柳美里 ダイアモンド・ピジョン
1968年、男は黄金町に帰ってくる。24年を経て、名作『ゴールドラッシュ』続編がついに始動!

創作
岡崎祥久 パーミション

対談
東畑開人×千葉雅也 心と無意識のゆくえ
いま、心が不要とされている? フロイト、ユングからストア哲学、森田療法に至る白熱討議

新連載
辻田真佐憲 煽情の考古学
煽られ、鎮められてきた感情の痕跡を全国に訪ね、私たちを揺さぶる「情念」の起源を探求する

特集 AIと文学の未来
創作
円城塔 機械仏教史縁起 新連載
伴名練 葬られた墓標

「AIと文学の未来」をめぐる連続インタビュー
聞き手・山本貴光&吉川浩満
(1)三宅陽一郎 「AI研究は世界と知能を再構築する」
(2)川添愛 「AIは人間の偏見も学ぶ」
(3)大澤真幸 「人間とAIの関係は神学的に規定されている」

ブックガイド
AIをさらに知るための29冊 山本貴光&吉川浩満

コラム
橘玲 あなただけの〈U〉
若林恵 AIと自販機とメディアの仕事
池澤春菜 いつかその手を取るために

リレーエッセイ
私の身体を生きる
李琴峰 愛おしき痛み

連続対談
“恋愛”の今は 第三回
ゲスト 渡辺あや×西森路代 未知の感情と向き合う

批評
安藤礼二 燃え上がる図書館──アーカイヴ論
新連載第二回 迷宮のなかのミノタウロス
高澤秀次 抒情とテロル──桐山襲と「長い六〇年代」の終焉

巻頭表現
小縞山いう 生活

エセー
野口あや子 セルフネグレクトあるいは
鞍田崇 民藝を脱色する
川本直 批評としての小説、小説としての批評──『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』覚書
内澤旬子 肉食と未来

連載
藤原麻里菜 余計なことで忙しい 新連載第二回 
平民金子 めしとまち 第十回
成田悠輔 未来の超克 第十一回
北村匡平 椎名林檎論――乱調の音楽 第十二回
高橋弘希
音楽が鳴りやんだら 第十三回
近現代音楽史概論B 第十三講

コラム
遊歩遊心 第二十九回 松浦寿輝
むらむら読書 第四十九回 犬山紙子
きれぎれのハミング 第五十回 柴田聡子

新人小説月評 綾門優季 水上文

文學界図書室
長嶋有『ルーティーンズ』(鳥澤光)
橋本治『人工島戦記 あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』(千木良悠子)

文學界新人賞応募規定 
執筆者紹介

【関連リンク】

【関連書籍】
千木良悠子『猫殺しマギー』産業編集センター、2003年)


千木良悠子『青木一人の下北ジャングル・ブック』(ソニーマガジンズ、2006年)


千木良悠子、辛酸なめ子『だれでも一度は、処女だった。』(イーストプレス、2012年)


ラリイ・マキャフリイ著、巽孝之・越川芳明編、小林エリカ・千木良悠子解説 『アヴァン・ポップ 増補新版』(北星堂書店;増補新版、2007年)