2022/01/20

02/05: 朝日カルチャーセンターにて巽先生による講座「小松左京の SF的想像力」が行われます!(オンライン開催)

朝日カルチャーセンターにてシリーズ「 SFの世界」が開講され、巽先生による講座「小松左京の SF的想像力」が下記のとおりオンラインにて行われます。ご関心のある方は、ふるってご来聴ください!

【概要】朝日カルチャーセンター HPより)
日本 SF第一世代を代表する小松左京( 1931-2011)の原体験は戦後復興期であった。戦時中に中学生だった彼は、戦況の深刻化に伴い学徒出陣の年齢が徐々に下がり、終戦を迎えなかったら徴兵令状を受け取っていたかもしれない世代に属する。だからこそ彼は、初期長編『日本アパッチ族』や『復活の日』(ともに 1964年)やのちのミリオンセラー『日本沈没』( 1973年)の構想を含む『果てしなき流れの果に』( 1965年)において、戦後の楽観的未来像へ警鐘を鳴らし続け、日本独自の SF的想像力を紡ぎ出したのである。(講師・記)

朝日カルチャーセンター
小松左京の SF的想像力
日時:2022年 2月 5日(土)18:00~19:30
講師:巽孝之(慶應義塾大学名誉教授)
受講料(税込):会員 3,300円/一般 3,850円
※Zoomによるオンライン講座。
※本講座は受講者全員に後日アーカイブ動画(1週間限定配信)のリンクが送られます。
※開講日の前日夜までに受講者に講座視聴 URLとパスワード、および受講の案内がメールでお知らせされます。
※オンライン講座の申し込みは WEB決済のみです(開講日前日まで)。
※お申し込みおよびその他詳細は、朝日カルチャーセンター HPをご参照ください。

なお、シリーズ「 SFの世界」のラインナップは下記のとおりです:
  • 「近代」という巨大な SFについて(高山宏)2022年 1月15, 2月19日, 3月19日
  • 小松左京の SF的想像力(巽孝之)2022年 2月 5日
  • 人間ならざるものになる——近代日本文学における変身譚(伊藤氏貴)2022年 2月 12日
  • ジュール・ヴェルヌ——驚異の旅(石橋正孝)2022年 2月 19日
  • 現代物理学で SFを解剖する(吉田伸夫)2022年 3月 4日
  • ぼくの音楽と SFの人生(難波弘之)2022年 3月 12日
  • スティーブン・キングと 50年代 SF——驚異と脅威の物語——SFホラーの世界(風間賢二)2022年 3月 19日
  • 物理学者による SF映画大考察(高水裕一)2022年 3月 26日

【関連リンク】

【関連書籍】
小松左京序文、笠井潔・巽孝之監修『3.11の未来―日本・SF・想像力』(作品社、2011年)



小松左京『日本アパッチ族』(角川春樹事務所、2012年)※巽先生による解説収録



巽孝之『モダニズムの惑星―英米文学思想史の修辞学』(岩波書店、2013年)※第七章第三セクション「環太平洋上の惑星思考——遠藤周作、大江健三郎、小松左京」収録






Edited by J. P. Telotte and Gerald Duchovnay, Science Fiction Double Feature: The Science Fiction Film As Cult Text (Liverpool UP, 2015) ※巽先生による第八章 “Transnational Interactions: District 9, or Apaches in Johannesburg”収録



江藤秀一編集『帝国と文化−−シェイクスピアからアントニオ・ネグリまで』(春風社、2016年)※巽先生による第九章「『第 9地区』、あるいはヨハネスブルクのロー・テクたち」(三添篤郎訳)収録



『オックスフォード版文学研究百科』※巽先生による “U.S.-Japan Literary Interactions in the Transpacific Cultural History” 収録

野田研一、山本洋平、森田系太郎編著『環境人文学 II−−他者としての自然』(勉誠出版、2017年)※巽先生による第九章「真珠湾攻撃の内宇宙——バラード SFとエコ・テロリズム」収録






Edited by Dale Knickerbocker, Lingua Cosmica: Science Fiction from Around the World (U of Illinois P, 2018)  ※巽先生による第六章 “Sakyo Komatsu’s Planetary Imagination: Reading Virus and The Day of Resurrection”収録