2015/08/03

『エコクリティシズム・レヴュー 』No. 8(エコクリティシズム研究学会)に巽先生による特別寄稿「カッサンドラ・コンプレックス――予言の文学と環境批評」が掲載されています!

巽先生による特別寄稿では、ギリシャ神話に登場するカッサンドラが予言能力を与えられつつも周囲が誰も彼女の予言を信じないという設定を出発点に、一見したところ荒唐無稽な想像力だとしてもそれが持つ危機的時代における思索的可能性を、空からなにかが降ってくる超常現象ファフロツキーズを題材に探究されます。空から蛙が降ってくる現象は、旧約聖書をはじめとして19世紀以後は世界中で見られるも、いまなお自然界の不思議であることを確認しつつ、ポール・トマス・アンダーソンの映画『マグノリア』(1999年)と村上春樹の小説『海辺のカフカ』(2002年)におけるファフロツキーズの共振を、地球温暖化/阪神淡路大震災/オウム真理教サリンガス事件、そして9.11/3.11を経験した惑星的危機下の現代的文脈で読み解きます。ご関心のある方は、ぜひご一読ください!



『エコクリティシズム・レヴュー 』No. 8
エコクリティシズム研究学会
2015年8月刊行

【目次】
特別寄稿 
カッサンドラ・コンプレックス――予言の文学と環境批評 巽 孝之

シンポジアム特集論文 “Ecology, Speculative Fiction, and Ecocriticism”
  • Introduction to the Symposium  Michael GORMAN 
  • The Case for Ecotopian Revolution in Kim Stanley Robinson’s Mars Trilogy and 2312  David FARNELL 
  • Posthuman Worlds: Coexistence and Coevolution in Ueda Sayuri’s The Ocean Chronicles  Kazue HARADA 
  • エコクリティカルな視座から読むヴォネガット――『スラップスティック』再評価 中山悟視

報告論文
ブラジルでの野口英世評論を読む 毛利律子
トウェインの『自伝』にみる記憶に刻まれた風景 浜本隆三
アメリカ北西部文学の出現 塩田 弘

シリーズ エコクリティシズムの名作
Ashton Nichols, Beyond Romantic Ecocriticism: Toward Urbanatural Roosting 日臺晴子

国際学会報告
東アジア環境文学国際シンポジウム 浅井千晶

エコクリティシズム研究学会会則
投稿・執筆要領
編集後記

【関連リンク】

【関連書籍】
中良子編、巽孝之寄稿『災害の物語学』(世界思想社、2014年)


笠井潔・巽孝之監修、海老原豊・藤田直哉編『3・11の未来――日本・SF・創造力』(作品社、2011年)

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