2014/05/29

06/14-15:成城大学にて日本比較文学会第76回全国大会開催:二日目のシンポジウム「未来の記憶―比較文学と核時代」では巽先生が司会・講師としてご登壇されます

日本比較文学会第76回全国大会、二日目のシンポジウム「未来の記憶―比較文学と核時代」では、9.11、3.11を経験した現代(「核時代」)を出発点とし、危機の時代における文学的想像力が取り上げられます。前世紀末以降の日本では宗教や予言を矮小化する傾向が強い一方、いずれもが文学における黙示的想像力を連綿と培い「未来の記憶」を刻印するのに力を発揮してきました。災厄が起こってから文学が対応すべき問題以上に、文学的想像力を前提に災厄が引き起こされる論理を思索する必要に迫られています。

こうした問題意識のもと、巽先生と三人の講師の方々が、それぞれの視点からお話くださいます。世紀末以降の英米で議論された、寒冷化と気象兵器をめぐる黙示録的想像力を取り上げられる橋本順光先生(大阪大学)、星新一や小松左京から大友克洋、伊藤計劃らの災禍の想像力を検討されるドゥニ・タヤンディエー先生(立命館大学)、そして自身の活動において、常に、現実世界の危機に対する応答責任の意識を貫かれておられる小林エリカ先生(作家)。危機の時代の文学的想像力が、比較文学の視点から再考される、非常に刺激的な機会!ご興味のある方は、ぜひご来聴ください!

日本比較文学会第76回全国大会
日時:2014年6月14日(土)〜15日(日)
場所:成城大学 3 号館(〒157-8511 世田谷区成城 6-1-20 *アクセス

【プログラム】
6月14日(土)
開会の辞 大嶋仁(日本比較文学会会長・福岡大学)
挨拶 油井雄二(成城大学学長)

研究発表 I 13:20-14:30

ワークショップ I 14:40-16:40 (311教室)
20世紀初めの<科学>としての心理学と日本文学
司会・報告:小宮彰(東京女子大学)
報告:大嶋仁(福岡大学)
   メベッド、シャリフ(龍谷大学)
   岩下弘史(東京大学・院)

ワークショップ Ⅱ 14:40-16:40 (312教室)
ナショナリズムと教習―<郷土>の虚構性と重層性
司会・報告:依岡隆児(徳島大学)
報告:橋本恭子(日本社会事業大学・非常勤)
   林初梅(大阪大学)

学会賞授与式 16:50-17:10 (322教室)
総会 17:10-17:50 (322教室)議長:新井潤美

懇親会 18:10-20:00
場所:学生ホールBR
司会:近藤圭一(聖徳大学)、須藤直人(立命館大学)

6月15日(日)
研究発表 Ⅱ 10:00-12:20

理事会Ⅱ 12:25-13:25

シンポジウム 13:30-16:30
未来の記憶―比較文学と核時代
司会・講師:巽孝之(慶応義塾大学)
講師:橋本順光(大阪大学)
   タヤンディエー、ドウニ(立命館大学)
   小林エリカ(作家)

閉会の辞 16:40(322教室)
仙葉豊(日本比較文学会代表理事・関東学院大学)

*詳しい大会プログラムは日本比較文学会ホームページをご覧ください。

【関連リンク】
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