巻頭を飾るのは管啓次郎「砂浜図書館」、そして田中さとみの詩、小池昌代、佐藤洋二郎、永方佑樹、片野朗延、佐藤述人の小説が続きます。
特集は「結び合う島の輝き――沖縄・台湾・韓国」です。県談「沖縄・文化の交差点――『越境広場』がつなぐもの」に加え、沖縄や台湾そして韓国を考える評論4篇と小説1篇が並びます。また、138号小特集「台湾現代詩交流――『笠』の詩人たち」後篇として、李昌憲、蔡榮勇、林鷺、陳明克、陳秀珍、楊淇竹の作品をお読みいただけます。
書評セクションでは、河内恵子先生が井上荒野『あちらにいる鬼』を、巽孝之先生がメアリー・マッカーシー『私のカトリック少女時代』を論じていらっしゃいいます。そして、連載セクションでは、今福龍太先生の「迷宮の夢見る虎」が最終回を迎えるととともに、佐藤元状先生の「電影的温故知新」、大和田俊之先生の音楽評「ラップの詩学」も引き続き掲載されています。
この機会にぜひお手にとってみてください!
この機会にぜひお手にとってみてください!
巻頭詩
「砂浜図書館」 管啓次郎
詩
「ミッキーマウスの馬」 田中さとみ
「ミッキーマウスの馬」 田中さとみ
小説
- 「地面の下を深く流れる川」 小池昌代
- 「ガスマスク男」 佐藤洋二郎
- 「見憶えのない肖像」 永方佑樹
- 「雨後に笑う家族」 片野朗延
- 「すでにある祈り」 佐藤述人
特集 結び合う島の輝き――沖縄・台湾・韓国
鼎談
「沖縄・文化の交差点――『越境広場』がつなぐもの」 崎山多美/仲里効/関根謙
評論
- 「心の地図を西へ広げてみる――沖縄と台湾の往還を見つめて」 松田良孝
- 「「日本人」として戦った人々──台湾人元日本兵と鉄血勤皇隊」 朱恵足
- 「「倭寇」から眺める海域世界」 金柄徹
- 「沖縄戦ドキュメンタリードラマ 朗読劇「ひめゆり」を上演して」 瀬戸口郁
「ピクニックの景色」 崎浜慎
台湾現代詩交流――『笠』の詩人たち 笠詩社詩作品(後篇)
- 「Love River/M型社会/習字」 李昌憲/訳・櫻井毬子
- 「台湾は名詞ではない/台湾の子どもたちよ!」 蔡榮勇/訳・櫻井毬子
- 「私に与えられし島――台湾/海の声」 林鷺/訳・櫻井毬子
- 「船渠の船/ベルトコンベア」 陳明克/訳・櫻井毬子
- 「イヤリング/鳥には限りない自由がある」 陳秀珍/訳・櫻井毬子
- 「子規庵/待つ――広島に捧ぐ、2014.08夕立の後に」 楊淇竹/訳・櫻井毬子
特集の終わりに
「清新な文化の発信源としての島々」 関根謙
随筆
- 「笑顔を売る」 出久根達郎
- 「独立した二台の機械のように」 李琴峰
- 「魂のバイブレーションを求めて(あるいは、僕が薔薇戦争を上演した理由)」 木村龍之介
復活 学生創作セレクション 5
- 「河岸に立つ――辛夷の木/廃墟/馬三家/翅と五線譜」 大島静流
- 「解説 詩の種子を空に播くために」 笠井裕之
短歌/随筆
「千年を隔てた恋の歌のやりとり」[第十三回] 水原紫苑
「千年を隔てた恋の歌のやりとり」[第十三回] 水原紫苑
俳句/随筆
「死季折々」[第十三回] 髙柳克弘
「死季折々」[第十三回] 髙柳克弘
映画評
「電影的温故知新」 [第五回] 佐藤元状
「電影的温故知新」 [第五回] 佐藤元状
音楽評
「ラップの詩学」[第四回] 大和田俊之
「ラップの詩学」[第四回] 大和田俊之
書評
- 井上荒野 『あちらにいる鬼』 河内恵子
- メアリー・マッカーシー 『私のカトリック少女時代』(若島正 訳) 巽孝之
- 小佐野彈 『車軸』 久村亮介
連載
- 「「私」的OKINAWA通信(2) ――つなぐ言葉を探して②」 崎山多美
- 「迷宮の夢見る虎――永遠に分岐しつづける小径」 [最終回] 今福龍太
- 「『Dの研究』を中心にした柄谷行人論(四)――フロイトの位置づけあるいはフロイトの投機買い」 浅利誠
その他
- 「ろばの耳」 神宮みかん/関根徳男/田代寿秋/長沢弘貴
- 「新 同人雑誌評」 柳澤大悟/加藤有佳織
講演
「吉増剛造 後輩たちに語る――寄り添い、聴く」 黒川英市
「吉増剛造 後輩たちに語る――寄り添い、聴く」 黒川英市
【関連リンク】
- 三田文学
- 『三田文學』最新号(追悼:高橋昌男/小特集:台湾現代詩;2019年夏季号)刊行されました!(CPA: 2019/07/14)
- 『三田文學』最新号(特集:世界SFの透視図;2019年春季号)刊行されました!(CPA: 2019/04/12)
- 『三田文學』最新号(特集:現代詩の明日へ;2019年冬季号)刊行されました!(CPA: 2019/01/13)
- 『三田文學』最新号(2018年秋季号)絶賛刊行中です!(特集:永井荷風・奥野信太郎)(CPA: 2018/10/12)
- 『三田文學』最新号(2018年冬季号)絶賛刊行中!今号の特集は「破局から…」 (CPA: 2018/02/06)
- 巽先生が編集委員の一人を務められる『三田文學』最新号が絶賛刊行中!今号の特集は「アメリカの光と影」です!(CPA: 2017/08/01)
【関連書籍】
『三田文學』135号(特集:永井荷風と慶應義塾;2018年秋季号)
『三田文學』 133号(特集:イギリス小説の現在;2018年春季号)
『三田文學』 130号(特集:アメリカの光と影;2017年夏季号)