『三田文學』最新号(2019年冬季号)が発売中です!
第35回織田作之助青春賞が発表され、受賞作の川勝浩人氏「ママの犬」が選評とともに掲載されています。
続いて特集「現代詩の明日へ」が組まれ、杉本徹氏、カニエ・ナハ氏、宗近信一郎氏、大谷能生氏をはじめとする多くの論者による評論が収められています。榎本櫻湖氏と朝吹亮二氏による対談、白鳥央道氏や萩野なつみ氏、平田詩織氏、柴田聡子氏ほか多数の書き手による詩作品も掲載されています。
小特集「ポール・クローデル生誕一五〇年」には、渡邊守章氏と石田英敬氏の対談、大出敦氏の評論を収めています。書評には、巽孝之先生が「マリオネットの微笑」を寄稿され、昨夏日本語訳が刊行されたスラヴォイ・ジジェク『絶望する勇気――グローバル資本主義・原理主義・ポピュリズム』を取り上げておいでです。
また、高橋昌男氏の「京極為兼の本懐」、今福龍太氏の「迷宮の夢見る虎」、佐藤元状氏の「電影的温故知新」も引き続き掲載され、新たに大和田俊之先生の音楽評「ラップの詩学」の連絡が始まりました。
この機会にぜひお手にとってみてください!
No. 136( 2019年冬季号)
三田文学会
2019年 1月 10日発売
定価 980円(税込)
※ご購入は三田文学会 HPの専用ページからどうぞ
【目次】
巻頭詩
「ふたりであるもの」 吉田文憲
小説
- 「渺々」 藤沢周
- 「坂の松」 堂垣園江
- 「家の彼方に」 水原紫苑
第三十五回織田作之助青春賞 発表
受賞作 「ママの犬」 川勝浩人
受賞作 「ママの犬」 川勝浩人
選評 柏木治/堂垣園江/吉村萬壱
特集 現代詩の明日へ
評論
- 「もうひとつの時制――詩の「新しさ」について」 杉本徹
- 「詩のないところにある詩をさがす/かへらぬ旅人のための枝折」 カニエ・ナハ
- 「Xと抒情詩の闘いでは、抒情詩を支援せよ――(ポスト)戦後史における反復強迫の解除をめぐって」 宗近真一郎
- 「百年の言文一致」 大谷能生
- 「詩と実在の感覚――言語表現におけるオブジェクトの制作過程」 鈴木一平
- 「これから現代詩に触れる人へ」 山崎修平
- 「軛をはずす、交響する詩へと」永方佑樹
対談 「詩が書かれる今、詩が読まれる今ーー書物に記憶を綴じようとして」 榎本櫻湖 × 朝吹亮二
詩
- 「writing for Winter Wanderlust」 白鳥央堂
- 「秋暁」 萩野なつみ
- 「北京」 平田詩織
- 「WE'VE ONLY JUST BEGUN」 柴田聡子
- 「Knockwinnock」 青柳菜摘
- 「あさの光」 紫衣
- 「止まれ、」岡英里奈
小特集 ポール・クローデル生誕一五〇年
対談 『繻子の靴』のアクチュアリティ 渡邊守章 × 石田英敬
対談 『繻子の靴』のアクチュアリティ 渡邊守章 × 石田英敬
評論 「クローデルからマラルメへ――象徴主義者たちの〈観念〉戦争」 大出敦
対談
「半世紀を越えた創作と文壇回顧」[最終回]死について 石原慎太郎 × 坂本忠雄
復活 学生創作セレクション 3
- 「トークルーム」 常楽みちる
- 〔解説〕「愛すべき雑草たちのなかから」 粂川麻里生
俳句/随筆
「死季折々」[第十回]高柳克弘
映画評
「電影的温故知新」[第二回]佐藤元状
書評
- 吉増剛造 『火ノ刺繍』 栩木伸明
- 大濱普美子 『十四番線上のハレルヤ』 加藤宗哉
- スラヴォイ・ジジェク 『絶望する勇気――グローバル資本主義・原理主義・ポピュリズム』(中山徹/鈴木英明・訳) 巽孝之
- 九螺ささら 『神様の住所』 井上柚季
連載
- 〔新連載〕「『Dの研究』を中心にした柄谷行人論――二つの文体で書かれた序章』 浅利誠
- 「京極為兼の本懐」 4 高橋昌男
- 「迷宮の夢見る虎」 4 バベルの塔を再建すること 〈後編〉 今福龍太
- 「やんばるの深き森と海より」[第九回]目取真俊
- 「ラカンと女たち」 [XI]立木康介
その他
- 「ろばの耳」 藤野博
- 「大銀杏の下で」 佐々木拳吾/高松千愛里
- 「新 同人雑誌評」 柳澤大悟 × 加藤有佳織
映画
「幻を見るひと――京都の吉増剛造」
【関連リンク】
- 三田文学
- 『三田文學』最新号(2018年秋季号)絶賛刊行中です!(特集:永井荷風・奥野信太郎)(CPA: 2018/10/12)
- 06/30-7/1: 第 22回アジア研究学会開催のお知らせ@国際基督教大学(CPA: 2018/06/22)
- 巽先生が編集委員の一人を務められる『三田文學』最新号が絶賛刊行中!今号の特集は「アメリカの光と影」です!(CPA: 2017/08/01)
【関連書籍】
『三田文學』最新号(特集: 現代詩の明日へ;2019年冬季号)
『三田文學』135号(特集:永井荷風と慶應義塾; 2018年秋季号)
『三田文學』 133号(特集:イギリス小説の現在 2018年春季号)
『三田文學』 130号(特集:アメリカの光と影;2017年夏季号)
スラヴォイ・ジジェク『絶望する勇気――グローバル資本主義・原理主義・ポピュリズム』(中山徹/鈴木英明・訳;青土社、2018年)