2016/01/28

『三田文学』最新号(2016年冬季号)に「第 10回国際ハーマン・メルヴィル会議基調講演:わが名はイシマル――メルヴィルの『白鯨』、または環太平洋の文学」が掲載されています!

昨年 6月に、慶應義塾大学三田キャンパスにて 10回国際ハーマン・メルヴィル会議が開催されました。作家カレン・テイ・ヤマシタ氏をお迎えした基調講演「わが名はイシマル」が『三田文学』最新号( 2016年冬季号)に掲載されています!また、基調講演後に行われたシンポジウムの模様(パネリスト:菅啓次郞先生、牧野理英先生、今福龍太先生)と、ヤマシタ氏によるレスポンス「啓次郞、理英、龍太、そして孝之へ、」もお読みいただけます。ご関心のある方は、ぜひご一読ください!


『三田文学』
No. 124(2016年冬季号)
2016年1月10日
定価980円(税込)
三田文学ホームページによる本誌詳細

【目次】
巻頭エッセイ
故郷を離れて故郷を発見する(小野正嗣)

小説
耳つきの書物(長野まゆみ)
火の家(片野朗延)
商店街の男の子(柳澤大悟)

第三十二回織田作之助青春賞 発表
受賞作 はきだめ(犬浦香魚子)
選評 柏木治/堂垣園江/吉村萬壱/若松英輔

特集 西脇順三郎
対談:幻影の人、西脇順三郎の詩と絵画(吉増剛造 × 酒井忠康)
西脇順三郎の現代詩の始まり(澤正宏)
旅人かへる――西脇順三郎へのオマージュ(荻野アンナ)
西脇先生と詩人の帽子(新倉俊一)
西脇順三郎という「愉快」に憧れて(新井高子)
西脇順三郎記念室について(新野弘幸)
沈黙する詩人――西脇順三郎と鮎川信夫(樋口良澄)

第 10回国際ハーマン・メルヴィル会議基調講演
「わが名はイシマル――メルヴィルの『白鯨』、または環太平洋の文学」
  • はじめに(巽孝之)
  • わが名はイシマル(Call Me Ishimaru)(カレン・テイ・ヤマシタ/牧野理英訳)
  • <<カレン・テイ・ヤマシタ基調講演へのコメント>>
  • 人新世、資本世(菅啓次郞)
  • 不在の存在と日本、そして北米先住民(牧野理英)
  • わが名はマルイシ——石になった難破者イシュメイルの物語(今福龍太)
  • <<エピローグ:Respond to Me Ishimaru>>
  • 啓次郞、理英、龍太、そして孝之へ、(カレン・テイ・ヤマシタ/牧野理英訳)

評論
突破ということ――あるいは選択と亀裂、そして転倒斎藤慶典)


クレバス文月(悠光)

随筆
本と本屋の事だけを考えた辻山良雄)
原民喜『幼年画』のことなど淺野卓夫)
神谷美恵子と万霊山大瀧裕也)
左利き用の書き順柏端達也)

連載
小林秀雄と河上徹太郎 [九]坂本忠雄)
吉行淳之介 [第七回]加藤宗哉)
神西 清 [最終章]晩年、そして死岡本英敏)
折口信夫 恋の生涯 [第六回]持田叙子)

書評
吉村萬壱『虚ろまんてぃっく』佐々木義登)
品田悦一編『鬼酣房先生かく語りき』上野誠)
いしいしんじ『港、モンテビデオ』永野景瑚)
森崎和江『森崎和江詩集』中村純)
佐伯一麦『空にみずうみ』奥憲太)
福田拓也『小林秀雄 骨と死骸の歌――ボードレールの詩を巡って』古川晴彦)

俳句とエッセイ 
峡の冬石田郷子)

短歌とエッセイ 
戦う松村由利子/山田航)
ろばの耳(うえおあい)
大銀杏の下で安部農)

鼎談 
新 同人雑誌評浅野麗/佐藤康智/柳澤大悟)

執筆者紹介
編集後記

【関連リンク】