江戸川乱歩、あるいは近代日本の迷宮
Edogawa Ranpo ou les labyrinthes de la modernité japonaise
Edogawa Ranpo, or the Labyrinths of Japanese Modernity
日時:2016年10月14日(金)〜15日(土)
会場:パリデイドロ大学 ビュフォン棟(アクセス /キャンパス)
パリ日本文化会館 小ホール(アクセス / フロアガイド)
<一日目@パリデイドロ大学 ビュフォン棟 9:00-19:00>
歓迎の挨拶:パリデイドロ大学代表、東アジア文化研究所所長
Claire-Akiko BRISSET (Université Paris Diderot)
※基調言語:フランス語と日本語と英語 (事前に発表レジュメ回覧)
1. RANPO, LE CHAMP LITTERAIRE (1923-1965)
乱歩と文学の「場」(1923年-1965年)
司会 : Emmanuel LOZERAND (INALCO)
- 9:30 Cécile SAKAI (Univ. Paris Diderot) 江戸川乱歩 2016:日本の探偵/推理小説、文化遺産、再読、再創作
- 10:00 落合孝幸(立教大学、江戸川乱歩記念大衆文化研究センター)江戸川乱歩初期作品の草稿について
- 10:30 浜田雄介(成蹊大学)『黄金仮面』―大衆社会における「顔」
- 11:00 休憩
- 11:15 SAITO Satoru (Univ. Rutgers) ライトノベルから見た『少年探偵団』
- 11:45 KAWANA Sari (Univ. Massachusetts Boston) 日本探偵小説の「編集長」としての乱歩
- 12:15-45 全体討論
2. RANPO, SES MAITRES ET SES PAIRS
乱歩の師たちと仲間
司会: Anne-Bayard SAKAI (INALCO)
- 14:00 Luisa BIENATI (Univ. Ca'Foscari, Venise) 谷崎潤一郎初期作品が江戸川乱歩諸作に及ぼした影響
- 14:30 J. Keith VINCENT (Univ. Boston) 江戸川乱歩の『湖畔亭事件』と谷崎潤一郎の『白昼鬼語』の中の倫理観とのぞき見趣味
- 15:00 William GARDNER (Univ. Swarthmore) 帝都の下の迷宮―江戸川乱歩の『黒蜥蜴』とー久生十蘭の『魔都』に於ける政治・テキストの「ナンセンス」
- 15:30 全体討論
- 16:00 休憩
3. AU-DELA DE RANPO - Images et subversion –
乱歩をこえて-映像と背徳-
- 16:15 巽孝之 (慶応義塾大学) 群衆の使命:ポー、乱歩、笠井潔 “The Task of the Crowd: Poe, Ranpo and Kiyoshi Kasai”
- 16:45 中村三春(北海道大学)視覚の論理と言語の論理ー『パノラマ島奇談』と『陰獣』
- 17:15 中川成美(立命館大学)怪物たちの眠れない夜-江戸川乱歩とエロ・グロ・ナンセンス
- 17:45 全体討論 ディスカッサント:Reiko ABE AUESTAD (Univ. Oslo)
<二日目@パリ日本文化会館 小ホール 14:00-18:00>
歓迎の挨拶:SUGIURA Tsutomu (パリ日本文化会館館長)
※基調言語:フランス語
LES TRENTE-SIX VISAGES DE RANPO
乱歩二十面相
司会 : Pierre BAYARD (Université Paris 8 - Vincennes-Saint-Denis)
- 14:15 Gérald PELOUX (Univ. Cergy-Pontoise) 未来の為に書く: 江戸川乱歩の自伝的欲動
- 14:45 Miyako SLOCOMBE (traductrice) 乱歩のフランス語訳と受容:魅了の関係
- 15:15 Mathieu CAPEL (Univ. Grenoble Alpes) 江戸川乱歩の映画的動物図鑑
- 15:45 休憩
- 16:00 Thomas LOOSER (Univ. New York) 不良作: 江戸川乱歩諸作における労働の犯罪
- 16:30 Livia MONNET (Univ. Montréal) エロ・グロの窃視を超えて: 若松孝二『キャタピラー』と塚本晋也『双生児』における資本主義社会、無機的生活、動物性
- 17:30-18:30 討論、発表者全員
桐野夏生「小説家の夢と狂気」
【関連リンク】
- パリデイドロ大学
- パリ日本文化会館
- リーハイ大学出版よりTranslated Poe が刊行!巽先生のご論文 "The Double Task of the Translator: Poe and His Japanese Disciples" が寄稿されています!(CPA: 2014/11/12)
- スワスモア大学にて、巽先生ご講演“Prescriptions for Urban Voyeurs: Poe, Rampo, Abe, and Sakate”「都市窃視者のための処方箋――ポー、乱歩、安部公房、坂手洋二」(CPA: 2010/03/12)
- カリフォルニア大学バークレー校にて、巽先生&小谷真理さんご講演“Poe and Rampo: a Transpacific Revival” (Takayuki Tatsumi) &“Shojo Culture in Kamikaze Girls” (Mari Kotani) (CPA: 2009/09/01)
- シドニーで開催されるJSAA-ICJLE 2009 Conferenceにて、巽先生・小谷真理さんご講演のお知らせ(CPA: 2009/07/09)
- 巽先生が序文を寄稿した英訳版『江戸川乱歩読本』、黒田藩プレスより刊行!(2009/01/21)
- 国際乱歩コンファレンス@立命館大学、最新情報!「ポー、乱歩、安部公房 ―坂手洋二『屋根裏』に見る都市窃視者の伝統」(Poe,Rampo,and Kobo Abe:Sakate Yoji’s “The Attic” and the Tradition of Urban Voyeurism)(CPA: 2007/11/28)
【関連書籍】
Edited by Seth Jacobowitz, introduced by Takayuki Tatsumi, The Edogawa Rampo Reader (Kurodahan Press, 2008)
エドガー・アラン・ポー、巽孝之訳『大渦巻への落下・灯台: ポー短編集 〈3〉 SF&ファンタジー編 』(新潮社、2015年)
エドガー・アラン・ポー、巽孝之訳『黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集〈1〉ゴシック編』(新潮社、2009年)
エドガー・アラン・ポー、巽孝之訳『モルグ街の殺人・黄金虫―ポー短編集〈2〉ミステリ編』(新潮社、2009年)
Contributed by Takayuki Tatsumi, Edited by Emron Esplin, Margarida Vale de Gato, Translated Poe (Perspectives on Edgar Allan Poe) (Lehigh UP, 2014)
Takayuki Tatsumi, Full Metal Apache: Transactions Between Cyberpunk Japan and Avant-Pop America (Duke UP, 2006)
八木敏雄、巽孝之編『エドガー・アラン・ポーの世紀 生誕200周年記念必携』(研究社、2009年)
巽孝之『E・A・ポウを読む (岩波セミナーブックス)』(岩波書店、1995年)
笠井潔、巽孝之解説『群衆の悪魔 下 (デュパン第四の事件) (創元推理文庫)』(東京創元社、2010年)