入子文子先生監修による『水と光―アメリカの文学の原点を探る』
が開文社出版より刊行され、巽先生が「アメリカン・ルネッサンスの光と影」を、常山菜穂子先生が「アメリカを照らす光—舞台照明、エジソン、スベクタクル『エクセルシオール』(一八八三)」を寄稿されています。
本書は全十六章より構成。十七世紀植民地時代から、アメリカン・ルネッサンスを経て、現代に至るまで、「水と光」を切り口に、アメリカ文学の新たな諸相を浮き彫りにします。ご関心のある方は、ぜひご一読ください!
水と光―アメリカの文学の原点を探る
監修:入子文子
編集:谷口義朗/中村善雄
出版社:開文社出版
判型:A5版/上製本
頁数:382
刊行年:2013年2月
定価:3780円(税込)
(※開文社出版による本書詳細はこちら)
【目次】
まえがき ---入子文子
第一部 始まりの時の水と光
第1章 塩辛い砂地に花を探す
─ローリーの「シンシアへの大洋(オケアノス)の書」と
ヴァージニア事業 ---水野眞理
第2章 『緋文字』をとりまく十七世紀の海 ---入子文子
第二部 アメリカン・ルネッサンスの水と光
第3章 アメリカン・ルネッサンスの光と影 ---巽孝之
第4章 ポーの水とダーク・キャノン
─「丘の上の都市」から「海中の都市」へ ---伊藤詔子
第5章 孤独のなかの光
─ホーソーンの『七破風の館』にみる 〈洞窟(グロッタ)〉 の
美学 ---妹尾智美
第6章 装甲艦の海戦詩
─メルヴィル『戦争詩集』における愛と死 ---舌津智之
第7章 アメリカを照らす光
─舞台照明、 エジソン、 スペクタクル 『エクセルシオール』
(一八八三) ---常山菜穂子
第8章 メディア論者としてのジェイムズ
─光と電気のイメジャリーを読み解く ---中村善雄
第三部 現代の水と光
第9章 光を得るヘレン・ケラー
─『私の人生の物語』における自己形成と社会意識
---里内克巳
第10章 コーパスと文学的想像力で見るジグに訪れた光
─“Hills Like White Elephants” 論 ---疋田知美
第11章 月の光の下で
─「乾いた九月」のミニーとマクレンドン ---谷口義朗
第12章 フォークナーとモリスンの奴隷制表象と愛の曙光
─『行け、モーセ』と『ビラヴィド』を中心に ---山下昇
第13章 アン・モロウ・リンドバーグと海
─『海からの贈物』を生み出した背景 ---吉原あけみ
第14章 テネシー・ウィリアムズの『牛乳列車はもう止まらない』
にみる光と影
─実験「装置」としての日本演劇 ---古木圭子
第15章 絵本の棚から見るアメリカ
─光と大地の物語五〇撰 ---石原敏子
第16章 シルヴィア・プラスの海と自伝神話化 ---武藤脩二
あとがき ---中村善雄
索引
監修・執筆者紹介
【関連リンク】
・開文社出版による本書詳細
・入子文子/林以知郎編集『独立の時代―アメリカ古典文学は語る』(世界思想社)に、巽先生が寄稿(CPA 過去記事:06/04/2009)
・本塾英米文学専攻主催による入子文子先生講演会(CPA 過去記事:01/01/2004)
・祝辞の達人:入子文子先生『ホーソーン・<緋文字>・タペストリー』出版記念会(CPA:Miscellaneous Works:祝辞の達人:4)
【関連書籍】
入子文子監修『水と光―アメリカの文学の原点を探る』
(開文社出版、2013年)
入子文子/林以知郎編集『独立の時代―アメリカ古典文学は語る』
(世界思想社、2009年/巽先生寄稿)
入子文子/武藤脩二編集『視覚のアメリカン・ルネサンス』
(世界思想社、2006年/常山先生寄稿)
入子文子著『ホーソン・“緋文字”・タペストリー』
(南雲堂、2005年)