『独立の時代―アメリカ古典文学は語る』が世界思想社より刊行され、巽先生が「建国の父子たち―ワシントン、アダムズ、モンロー」と題する第1章を寄稿しています。また、第2章「売れる偉勲、憂うる遺訓―ウィームズの『ワシントン伝』再考」は、アメリカン・ルネサンス期の作家・作品、歴史的背景を研究されている大学院巽ゼミOGの白川恵子・同志社大学准教授が担当しています。
四六判/268頁
定価:1,995円(税込)
2009年6月発行
発行:世界思想社
※書籍詳細は、こちらから。
目次
まえがき(入子文子)
第1章 建国の父子たち(巽孝之)―ワシントン、アダムズ、モンロー
第2章 売れる偉勲、憂うる遺訓(白川恵子)―ウィームズの『ワシントン伝』再考
第3章 『開拓者たち』と家系譜の書き換え(林以知郎)―上機嫌な時代の自己意識的なアメリカニズム
第4章 北米毛皮交易の原風景(齊藤昇)―アーヴィングの『アストリア』の意義をめぐって
第5章 「ある鐘の伝記」を読む(入子文子)―ホーソーンにおける歴史と詩学の交錯
第6章 「継承」と「革命」のはざまで(福岡和子)―メルヴィル作『ピエール』を読む
第7章 ジェイムズ家とアメリカ独立期(水野尚之)
第8章 アメリカの始まりに目を凝らして(里内克巳)―マーク・トウェインの〈インディアンタウン連作〉
第9章 記念碑が創る独立戦争の記憶(和田光弘)
あとがき(林 以知郎)
ホーソーンやメルヴィルといった広義のアメリカン・ルネサンスの作家たちは、彼らの国の「独立の時代」をいかに語り直したのか。入子文子・関西大学教授と林以知郎・同志社大学教授が共同編集を手がけ、アメリカ古典文学(クラシック)のテクスト精読を通して、現在のアメリカの危機をも脱領域的に考察していきます。