2013/03/22

高野史緒先生の著書『カント・アンジェリコ』がこのたび講談社より文庫化され、小谷真理先生が解説を寄稿されています。

巽先生がコーディネーターをつとめられる総合講座「前衛と伝統」にてご講演された高野史緒先生の著書『カント・アンジェリコ 』 がこのたび講談社より文庫化され、小谷真理先生が解説を寄稿されています。















カント・アンジェリコ
著者: 高野史緒
出版社:講談社
発行年月日:2013/03/15
サイズ:A6判
ページ数:398
定価:780円(税込)
(※講談社による本書詳細はこちら

【目次】
序曲と前口上
第一幕 パリとルーヴル宮
プロローグ
第一場 ルーヴル宮のカフェM亭
第二場 R街の高級ホテルの一室
第三場 ミケーレのアリア
第四場 ルーヴル宮のモンタンジュ劇場 電話回線上、M亭その他
第五場 ミケーレのアリア
第六場 パリの繁華街 モンタンジュ劇場
第七場 モンタンジュ劇場
第八場 ミケーレのアリア
第九場 マリエッタの寝室 M亭
間奏曲
第二幕 ルーヴル亭
第一場 モンタンジュ劇場から コルサバードの中庭、方形宮へ
第二場 方形宮の一隅
第三場 方形宮の中庭から モンタンジュ劇場の舞台裏へ
第四場 モンタンジュ劇場から楽屋、方形宮諸アカデミーの部屋へ
第五場 王室蒐集品収蔵室
第六場 方形宮の小ギャルリー
第七場 大ギャルリー西端のフロール館
第八場 大ギャルリーから再びモンタンジュ劇場へ
第九場 モンタンジュ劇場
退場と閉幕 
解説 小谷真理

著者の高野史緒先生は、1995年、前年の第6回日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作になった『ムジカ・マキーナ』でデビュー。その後、このたび文庫化された『カント・アンジェリコ 』(1996年) や、『架空の王国』(2006年) などの著作を発表されます。
2011年には、東欧SF傑作集『時間はだれも待ってくれない』を編纂し、同年の慶應義塾大学文学部総合講座「前衛と伝統」では、「小説と無意識——書く者の場所から見えるもの、見えないもの」を講義してくださいました。

1996年に発表された『カント・アンジェリコ 』は、18世紀ヨーロッパの、今や歴史上消失した《去勢歌手(カストラート)》を巡る「歴史改変SF(解説より)」。大陸を横断して展開されるミステリあり、ロマンスあり、仮想空間ありの本書は、2013年の、よりデジタライズされた現代においてもなお、色褪せず圧巻です。ぜひご一読ください。

【関連リンク】
講談社 BOOK 倶楽部による詳細
高野史緒先生の新作『カラマーゾフの妹』江戸川乱歩賞受賞に際し、巽先生が解説を寄稿されたデビュー作『ムジカ・マキーナ』再刊(CPA 過去記事:09/16/2012)
高野史緒公式サイト「架空の王国」
2012年度総合講座「前衛と伝統」ホームページ
2011年度総合講座「前衛と伝統」ホームページ(高野史緒氏招聘)
「前衛と伝統」高野史緒氏招聘(CPA過去記事)
江戸川乱歩賞受賞作品一覧

【関連書籍】
『カント・アンジェリコ 』(講談社、2013年)












『カラマーゾフの妹』(講談社、2012年)


『ムジカ・マキーナ 』(新潮社、1995年、早川書房、2002年)


『時間はだれも待ってくれない』 (東京創元社、2011年)
  


『架空の王国(ブッキング、2006年)