2021/05/07

『交流する文学』(熊本県立大学文学部)が刊行され、小谷先生による「断絶から始まる物語」が寄稿されています!

熊本県立大学文学部刊行『交流する文学』は、「翻訳と文学」を主題に編まれた一冊。その視座は、日本文学は芥川龍之介および夏目漱石にはじまり、カミュ(マンガ)、ケニアのグギ・ワ・ジオンゴ、バスク地方のベルナルド・アチャガ、古今東西の神話/民話を経由して、エリザベス・エンライト、あるいは日英翻訳問題、翻訳ものの魅力、エンジニアの視点からロボットや AIやゲームキャラクタを眺めつつ、物語を読むことの価値を問いかけます。

小谷先生による「断絶から始まる物語」は、SFにおけるエイリアン/疎外されし者の主題を概観されたうえで、韓国 SF(チョン・ソヨン)および中国 SF(ケン・リュウ、郝景芳)を読み解かれます。めくるめく世界文学案内、いま読みたい一冊が見つかるかもしれません。ご関心のある方は、ぜひご一読ください!



『交流する文学』
熊本県立大学文学部
2021年 3月

【目次】
はじめに 難波美和子
<翻訳>二題 五島慶一
マンガで出会い直すアルベール・カミュ 青柳悦子
日本文学を英語に:現状を俯瞰する リプセット・エドワード
グギ・ワ・ジオンゴ『一粒の麦』のこと 砂野幸稔
国境を越える蝶 田尻久子
断絶から始まる物語 小谷真理
物語を読む「価値」:可能世界と感情移入 大澤博隆
子どものころに出会った大好きな物語たち 増田まもる
想像の翼を広げに出かけよう 難波美和子
執筆者紹介

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