2018/12/26

『プレイヤーはどこへ行くのか』刊行のお知らせ/大学院ゼミ冨塚亮平さんが寄稿されています!

限界小説研究会の最新刊『プレイヤーはどこへ行くのか――デジタルゲームへの批評的接近』(南雲堂)が刊行されました。大学院在籍の冨塚亮平さんが「記憶に触れること――『PRY』とタッチスクリーンの詩学」および「「規則」と「約束」――『ストレンジャー・シングス』とゲーム」を寄稿されています。また、巽先生が会長を務められる慶應義塾大学SF研究会OBのおふたりも参加されています。宮本道人さん(東京大学・院)は「リアリティ・ミルフィーユに遍在するVTuberたち―複数キャラクター同時プレイ論」および「ゲームと批評」を、草野原々さん(SF作家=第4回ハヤカワSFコンテスト特別賞、第48回星雲賞、第16回センス・オブ・ジェンダー賞、第27回暗黒星雲賞;北海道大学・院)は「21世紀版「もの」への問い―「艦これ」と「FGO」を通して/小森健太朗デジタルゲームのむなしさと人生のむなしさ」を寄稿されています。ぜひこの機会にお手にとってみてください!


題:プレイヤーはどこへ行くのか――デジタルゲームへの批評的接近
編著:限界研・竹本竜都、宮本道人
著:北川瞳、草野原々、小森健太朗、蔓葉信博、冨塚亮平、西貝怜、藤井義允、藤田祥平、藤田直哉
判型:四六版
頁数:328
出版:南雲堂
刊行:2018/12/15
価格:2500円+税
※南雲堂による本書詳細

【目次】
はじめに  ゲームと現在/竹本竜都
第一部  ゲームとシステム
壁でできた世界―「死にゲー」からみるデジタルゲームの難易度論/竹本竜都
バトル・ロイヤル形式が抱えているルール上の問題点とその解決法について/藤田祥平
自律する〈増分〉と〈育成〉のゲーム―放置ゲーム論/北川瞳反転する原作―ゲーム化論/藤井義允

「ゲームとシステム」を考えるための更なるキーワード(MOBA/MMO/Co‒op/非対称マルチプレイ/ブロックチェーンゲーム/サンドボックス/環境ストーリーテリング/ハクスラ)
第二部  ゲームと身体
リアリティ・ミルフィーユに遍在するVTuberたち―複数キャラクター同時プレイ論/宮本道人
21世紀版「もの」への問い―「艦これ」と「FGO」を通して/小森健太朗デジタルゲームのむなしさと人生のむなしさ/草野原々
記憶に触れること―『PRY』とタッチスクリーンの詩学/冨塚亮平
「ゲームと身体」を考えるための更なるキーワード(HAI/ハプティクス/QTE/Noob/e-sports元年/RTA/biimシステム/Twitch Plays)
第三部 ゲームと社会
ディズニーツムツムとこれからのメディアミックス/蔓葉信博
「規則」と「約束」―『ストレンジャー・シングス』とゲーム/冨塚亮平
パチンコのゲーム性の変遷―演出・ボタン・規制/西貝怜
不幸な未来も「ゲーム」が作るのか?―「ゲーム」と「政治」に関する批判的ノート/藤田直哉
「ゲームと社会」を考えるための更なるキーワード(VACBAN/ゲハ戦争/スワッティング/SJW/DLC/P2W/ルートボックス/詫び石)
第四部 ゲームとゲーム
「カウンターゲーミング」と「メタフィクション」―批判的ゲームの可能性/藤田直哉
作品を乗っとる勲章―デジタルゲームの【実績】論/北川瞳
ModderはCODEと戯れる―ゲームのアーキテクチャとMOD論/竹本竜都
叙事的ゲームのインターフェース―そのボタンは有機的タイムマシンを起動する/宮本道人

「ゲームとゲーム」を考えるための更なるキーワード(セカンドパーティ/ビッグインディー/ゲームジャム/創発的ゲームプレイ/トップメタ/リセマラ/ナーフ/ルドナラティブ・ディゾナンス)
おわりに ゲームと批評/宮本道人

【関連リンク】


【関連書籍】
草野原々『最後にして最初のアイドル』(早川書房、2018年)


限界小説研究会『東日本大震災後文学論』(南雲堂、2017年)


限界小説研究会 『ポスト・ヒューマニティーズ――伊藤計劃以後のSF』(南雲堂、2013年)

限界小説研究会『21世紀探偵小説――ポスト新本格と論理の崩壊』(南雲堂、2012年)



限界小説研究会『社会は存在しない――セカイ系文化論』(南雲堂、2010年)


限界小説研究会『探偵小説のクリティカル・ターン』(南雲堂、2008年)