2013/11/09

11/16:日本アメリカ文学会東京支部11月例会

11月16日(土)に、慶應義塾大学三田キャンパスにて、日本アメリカ文学会東京支部 11月例会が行われます。


今回の東京支部11月例会では、海老根静江先生(お茶の水女子大学名誉教授)による研究発表「ツルゲーネフ『処女地』と『カサマシマ公爵夫人』―「小説」と美・身体・歴史」 が行われます。ヘンリー・ジェイムズの小説には他の作家からの借用が数多く見られますが、中でもイワン・ツルゲーネフはジェイムズが若い時から一貫して尊敬し、モデルともした作家であり、1886年出版の『カサマシマ公爵夫人』は、ツルゲーネフの『処女地』(1877)との著しい共通性を有しています。一方で常にロシアの社会と政治についての小説を書き続けたツルゲーネフとは異なり、ジェイムズは『カサマシマ公爵夫人』において一般に広まっているイメージに反し正面から政治、暴力を扱いましたが、この作品以後、再度政治を表に出すことはありませんでした。これらの相違点や二つの作品の背後19世紀後半のロシア、ヨーロッパ、アメリカの不穏な社会状況、仏訳出版後ただちに書かれた『処女地』の書評、ツルゲーネフの葬儀に始まる追悼的エッセイ、よく知られているツルゲーネフ論に触れながら、『処女地』と『カサマシマ公爵夫人』を並べ、重ねて読むことにより見えてくるものについてお話しくださります。

なお近代散文の分科会では、現在本塾大学院博士課程1年に在籍されている志賀俊介さんの研究発表「サイケデリック・シンパシー―ジュンパ・ラヒリの“Hema and Kaushik”における感傷とロックンロール」が行われます。学部生の皆様にとっては、大学院の先輩の研究活動に触れる良い機会となります。

ぜひご来聴ください!

日本アメリカ文学会東京支部 11月例会
日時:11月16日(土)午後1時半より
場所慶應義塾大学三田キャンパス研究室棟A・B会議室
(*地図はこちら

研究発表 
「ツルゲーネフ『処女地』と『カサマシマ公爵夫人』―「小説」と美・身体・歴史」
講師:海老根静江(お茶の水女子大学名誉教授)
司会:町田みどり(一橋大学)

分科会
近代散文 
やむを得ない事情により、発表予定者辞退のため休会です。
現代散文 
サイケデリック・シンパシー―
ジュンパ・ラヒリの“Hema and Kaushik”における感傷とロックンロール」
志賀俊介(慶應義塾大学・院)

詩 
 「やせたちいさなインディアンの舵手―『草の葉』におけるアメリカ先住民像」
関根路代(東京都市大学・非)
演劇・表象 
国立劇場研究の現在―米国とジャマイカのケーススタディ」
松田智穂子(一橋大学・非)


【関連書籍】
海老根静江著 『総体としてのヘンリー・ジェイムズ―ジェイムズの小説とモダニティ』
(彩流社、2012年)




【関連リンク】
日本アメリカ文学会東京支部

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