初代ポー学会会長を務められた八木敏雄先生は、2011年には『マニエリスムのアメリカ』を刊行し、その後 2012年 2月に惜しくもご逝去されました。 Panic Literati 第 4回では、『マニエリスムのアメリカ』出版記念として開かれた「八木敏雄先生の新著を言祝ぐ新春の会」の写真とともに、追悼特集として八木先生を取り上げさせていただきました。本誌【特集・八木敏雄】には、伊藤詔子先生、牧野有通先生、高山宏先生、大学時代に八木先生の講義を受けた鴻巣友季子先生のほか、2005年に慶應義塾大学三田キャンパスにて講演されたサミュエル・オッター先生も寄稿されています。
なお、本誌後半には、2011年に津田塾大学で開催された日本ポー学会第 4回全国大会のシンポジアム「エドガー・アラン・ポーと映像文化」も収録されています。
10月12日には、映画『推理作家ポー 最後の 5日間』が公開されるなど、昨今ポーを取り上げた映画が続きます。この機会にぜひご一読ください!(*『ポー研究』第 4号の購入はこちら)
【目次】
巻頭言 (巽孝之)
特集・八木敏雄
- 限りなくポーに自らを近づけた学者―八木敏雄先生 (伊藤詔子)
- 八木先生のメルヴィル (牧野有通)
- もう「挑発」のし甲斐がない (高山宏)
- 「巧く訳せた者には褒美をつかわす」―グロテスクとアラベスクの教え (鴻巣友季子)
- In Honor of Toshio Yagi (Robert K. Wallace)
- An Appreciation of Prof. Toshio Yagi (Samuel Otter)
- Moby-Dick, Poe, and the Afterlife of Professor Yagi's Studies (Joshua Petitto)
- 八木敏雄主要著作
論文
- 西の果ての過去、東の果ての未来―"A Tale of the Ragged Mountains"における風景、拡張主義、"Indian" (岡本晃幸)
シンポジアム:エドガー・アラン・ポーと映像文化
- 序論―ポーの十九世紀と映像の二十世紀 (辻和彦)
- ポーの視覚的イメージとアメリカ現代詩 (高橋綾子)
- もし中国人がポー原作の映画を見たら (高橋俊)
- エドガー・アラン・ポーのエイプたち―「モルグ街の殺人」と映像の詩学 (西山智則)
日本のポー研究書誌連載(3) 2011年9月~2012年8月 (西山智則編)
会則
投稿規定
【関連リンク】
- 日本ポー学会ホームページ
- 『ポー研究』第4号注文ページ
- Panic Literati #4(八木敏雄先生)
- Panic Literati #2(高山宏先生)
- サミュエル・オッター先生ご講演(CPA過去記事 03/26/2005)
- 総合講座「前衛と伝統」ホームページ
- 巽先生がパンフレットに寄稿された映画「推理作家ポー最期の5日間」が10月12日(金)より公開(CPA過去記事 09/24/2012)
【関連書籍】
八木敏雄『マニエリスムのアメリカ』(南雲堂、2011年)