2008/10/16

10/25-26:巽先生、日本近代文学会の秋季大会に出演!

10月25日(土)と26日(日)の二日間にわたり、日本近代文学会の秋季大会が東北大学にて開催され、26日(日)に巽先生が招聘ゲストとして登場します!


巽先生が出演されるパネルは、「特集:〈身体〉の加工と文学」
欲望や必要に応じて日常的に改変され、演出や加工の対象である現代の私たちの〈身体〉。
近年の文学でも「〈身体〉の加工」は、大きなテーマとして浮上しています。また、〈身体〉の加工―人工の異物を〈身体〉に挿入するイメージは、人体と機械が接続される未来社会を描いたサイバーパンクSFとも重なり合います。
1950年代以降の日本文学を検討の対象とする今回の特集で、〈身体〉と心的世界と言葉の関係をめぐる新たな視野が切り拓かれるのでは?!


巽先生の研究発表のテーマは、「沼正三『家畜人ヤプー』の解釈共同体」。
白人女性による日本人男性の洗脳=飼育=家畜化を徹底的に描破した戦後最大の奇書である、隠遁作家・沼正三の『家畜人ヤプー』(1956年―70年)。沼正三とは誰か、『ヤプー』とは何か。巽先生の著書『メタフィクションの謀略』(筑摩書房、1993年)で試みた分析を、新たな視点から刷新します。

そして巽先生に加え、3名のパネリストが出演!
三島由紀夫文学を〈語り〉と〈ジェンダー〉の視点から検討し、従来の評価の読み直しをはかっている有元伸子氏(広島大学大学院教授)は「三島由紀夫の行為する身体」と題して、また友田義行氏(立命館大学ポストドクトラルフェロー)は「顔の加工/仮構―安部公房/勅使河原宏『他人の顔』論」というテーマで発表します。さらに、2003年度の芥川賞受賞作である『ハリガネムシ』(文藝春秋、2003年)の著者である吉村萬壱氏は、「痛い小説を書く理由」と題し、創作者の立場から〈身体〉と文学について語ります。

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日本近代文学会 2008年度秋季大会
日時:2008年10月25日(土) ・ 26日(日)
場所:東北大学 川内北キャンパス ・ マルチメディア教育研究棟 M206教室


「特集:〈身体〉の加工と文学」  26日(日) 13:30より
有元伸子:「三島由紀夫の行為する身体」
友田義行:「顔の加工/仮構―安部公房/勅使河原宏『他人の顔』論」
巽孝之:「沼正三『家畜人ヤプー』の解釈共同体」
吉村萬壱:「痛い小説を書く理由」
司会):乾英治郎、山口俊雄



※日本近代文学会の秋季大会についての詳しい情報は、こちらから。