2023/03/23

03/29: 世界文学・語圏横断ネットワーク第16回研究集会のお知らせ(オンライン開催)

 3月29日(水)に、巽先生が発起人の一人としてたずさわっている世界文学・語圏横断ネットワーク第 16回研究が下記のとおりオンラインにて開催されます。今回のパネルは、「サイノフォン——華語文学の新しい風」です。ご関心のある方は、ぜひふるってご来聴ください!


世界文学・語圏横断ネットワーク Cross-Lingual Network
第 16回研究集会
日時:2023年 3月29日(水)14:00-18:00
オンライン開催 
※ どなたでも聴講頂けます。お申し込みにつきましては、世界文学・語圏横断ネットワーク公式 Facebookをご参照ください。
※ 世界文学・語圏横断ネットワーク事務局: crosslingual★gmail.com (★→@)

【プログラム】
第1部 個人発表
司会:中野幸男(同志社大学)

① 個人発表1 14:10-14:40
小野寺玲子(津田塾大学大学院)「『流亡の図書館』 Edmund de Waalの記憶の試み」
コメンテーター:菅 利恵(京都大学)

② 個人発表2 14:40-15:10
魏韻典(東京大学大学院)「秘匿された傷と記憶の分有を試みる――『自伝の小説』における応答の可能性」
コメンテーター:鈴木将久(東京大学)

第2部 パネル 15:20より(終了最大18:00)
「サイノフォン 華語文学の新しい風」
司会:田村容子(北海道大学)
報告:
三須祐介(立命館大学) 「台湾における同志文学とサイノフォンの交差点」
及川茜 「馬華文学のマレー人表象について」
濱田麻矢(神戸大学) 「インサイド・アウト 張愛玲テクストが裏返した中国」
討論者:星泉(東京外国語大学)


【パネル趣旨】
 パネルのテーマである「サイノフォン」は、これまで中国大陸・漢族・中国語を中心として考えられてきた現代中国文学を再検討することをめざして提起された概念です。
 従来の「中国文学」ではなく、中国大陸、香港、台湾、東南アジアなどの地域をまたぎ、多様な民族の文化、植民地の歴史、国家や政治に対する問い直しをも含みながら発展してきた「華語文学」ととらえ直すことで、中国語圏文学の広がりと豊かさ、あるいは可視化されてこなかった問題に目を向けることができればと考えております。
 パネル司会者と報告者は、全員が『サイノフォン1 華語文学の新しい風』(白水社、2022)で、関連する文学作品を翻訳しております。
 今回は、上記書籍に収録された作品とはまた別の作品を取り上げ、「サイノフォン」の視点からの読解を試み、新たに見えてきたものについてお話しします。
 討論者は、チベット文学の専門家・翻訳者であり、中国語圏文学に近接し、作品によっては華語文学とも重なり合う領域の視点からコメントします。


【関連書籍】