2022/03/29

『高校生と考える 新時代の争点21——桐光学園大学訪問授業』が左右社より刊行され、小谷先生のご講義「ファンタジーの魅力を名付けること」が収録されています!

桐光学園では 2004年より「大学訪問授業」が開始されました。「大学訪問授業」は、桐光学園所属の中学一年生から高校三年生の希望者を対象に、各界第一線でご活躍の方々を招聘してご講演頂くものです(※桐光学園による大学訪問授業詳細はこちらをご参照ください)。本書『高校生と考える 新時代の争点21——桐光学園大学訪問授業』(左右社)は、その成果として 2007年度より纏められてきた書籍の最新版です。

本書の第五章「国境を越えることば」には、小谷先生によるご講義「ファンタジーの魅力を名付けること」が収録されています。本講義は、「名前を付けること」に注目されながら、三人のファンタジー作家——『指輪物語』の J・R・R・トールキン、『不思議の国のアリス』のルイス・キャロル、『ゲド戦記』のアーシュラ・K・ル=グウィン——についてその魅力を存分にお教えくださいます。ご関心のある方は、ぜひご一読ください!

『高校生と考える 新時代の争点21——桐光学園大学訪問授業』
著者:阿部和重、安藤礼二、伊勢崎賢治、伊藤比呂美、岩田健太郎、江原由美子、大友良英、桂英史、木下直之、木村大治、鴻巣友季子、小谷真理、清水克行、武田砂鉄、中条省平、平倉圭、廣瀬純、藤原辰史、永田和宏、松永美穂、村木厚子
A5判並製、296ページ
装幀:松田行正+杉本聖士
左右社、2022年 3月 18日 
定価:本体 1800円+税
978-4-86528-072-2

【目次】
〈第一章 パンデミック下の世界〉
「カズイチカ」に学ぶ考えること 岩田健太郎(医師)
情報社会と人類 阿部和重(小説家)
平和は作れるか 伊勢崎賢治(平和学研究者)

〈第二章 ポストヒューマンの哲学〉
ノイズと思いやり 大友良英(音楽家)
すべての料理は「骨付き肉だ」と言ってみる 廣瀬純(批評家)
動物を読む、動物と踊る 平倉圭(芸術学者)
お祭りと表現すること 安藤礼二(文芸評論家)

〈第三章 ジェンダーの現在地〉
「自分の人生」のつくりかた 伊藤比呂美(詩人)
気になる風景 木下直之(美術史研究者)
ジェンダーと働き方 江原由美子(社会学者)

〈第四章 SNS、問い直されるコミュニケーション〉
空気なんて読まない 武田砂鉄(ライター)
ボナンゴとツイッター 木村大治(人類学者)
インターネット上の正義について 桂英史(メディア論研究者)

〈第五章 国境を越えることば〉
翻訳は「表現の最小単位」 鴻巣友季子(翻訳家)
ファンタジーの魅力を名付けること 小谷真理(SF &ファンタジー評論家)
マンガは世界の鏡である 中条省平(文芸評論家)

〈第六章 未来のための歴史〉
食べることを考える 藤原辰史(歴史学者)
正義の衝突を克服するには 清水克行(歴史学者)
定点観測のススメ 松永美穂(ドイツ文学者)

〈第七章 生きていくこと〉
拘置所のなかで考えたこと 村木厚子(元厚労省事務官)
知の体力と問う力 永田和弘(細胞生物学者、歌人)

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