今月はシンポジウム「戯曲研究と翻訳上演」が開催、戯曲研究と翻訳上演の関係が考察されます。稽古やリハーサルの過程において、役者の演技や台本との相性 / 演出家の意見 / および上演される時代の社会的状況や観客の反応等により上演台本が改訂されていく翻訳上演は、結果的に、翻訳者による戯曲の解釈と隔たりが生じます。こうした相違に、翻訳者や演劇研究者が一体何を見出すのか。アメリカ演劇の翻訳者および演劇研究者それぞれの視座から、戯曲研究と上演の作業とが互いに如何に寄与し得るのかが議論されます(※日本アメリカ文学会東京支部 HPも併せてご確認ください)。ご関心のある方は、ぜひご来聴ください!)。
シンポジウム
戯曲研究と翻訳上演
司会:佐藤里野(東洋大学)
講師:
- 小田島恒志(早稲田大学)「舞台上演翻訳の実際——『欲望という名の電車』を中心に」
- 黒田絵美子(中央大学)「翻訳劇の伝えられること、伝えられないこと」
- 相原直美(千葉工業大学)「「小鳥」の正体を巡って——Cat on a Hot Tin Roof の二つの第三幕から見えてくるもの」
分科会
近代散文
“Life Without Principle”における Thoreauの社会批判と死生観との関係性をめぐって
西田梨紗(大正大学・院・単位取得満期退学)
現代散文
「東」への帰還——「キリマンジャロの雪」における死のイメージ
横山晃(立教大学)
詩
MelvilleとGlobal South——‟At the Hostelry” を中心に
佐久間みかよ(学習院女子大学)
演劇・表象
『ハミルトン』——ブロードウェイでよみがえる異端の建国の父
谷佐保子(早稲田大学・非)