2002/12/01

過去のCPA Recommends:2002

『ハリー・ポッターをばっちり読み解く7つの鍵』発売

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』邦訳発売、映画『ハリーポッターと秘密の部屋』公開と、ますます熱気を帯びるハリポタ旋風のまっただなか、ファンタジイ批評の第一人者・小谷真理氏によるハリポタ本が満を持して登場します! 最新巻『炎のゴブレット』までを丁寧に読み解き、物語の裏側に隠された謎を次々解き明かす痛快な一冊。ハリポタの新しい魅力を発見できること、請け合いです。巻末に付された詳細な登場人物さくいんだけでも一見の価値あり。どうぞお楽しみに!!


小谷真理
『ハリー・ポッターをばっちり読み解く7つの鍵』
装幀:ミルキイ・イソベ
平凡社
B6判変型上製
本体1,143円[税別]
11月20日発売予定

*目次
はじめに
第一章 太陽の鍵--赤毛のロンとウィーズリー家
第二章 月の鍵--シリウス・ブラックとセブルス・スネイプ
第三章 星の鍵--ハグリットと愉快な仲間たち
第四章 火の鍵--ハーマイオニーとジニー・ウィーズリー
第五章 水の鍵--マルフォイ親子とダーズリー親子
第六章 地の鍵--ヴォルデモート卿とみぞの鏡
第七章 風の鍵--ギルデロイ・ロックハートとリタ・スキーター
登場人物さくいん
あとがき
●北米で出版のSF特集

北米で日本文学特集が相次いでいます。The Review of Contemporary Fiction日本文学特集に続いて登場したのは、アメリカに本拠地をおく雑誌Science Fiction Studies。こちらも巽先生がゲスト編集者(共編)として招かれ、日本SFの現在を伝える特集を組んだもの。取り上げられる作家・作品は、夢野久作、笠井潔から新世紀エヴァンゲリオンまで。安部公房の貴重なSF論も英訳が初お目見えです! 巽先生や小谷真理さんのほか、新著が話題のスーザン・ネイピア氏ら北米のジャパノロジストの熱い意気込みが伝わる入魂の論集。ぜひチェックしてみてください。

Science Fiction Studies 29.3 (通算#88) 2002 Nov
"Japanese Science Fiction" 詳細はこちら

●巽先生入魂のプログレ本『プログレッシヴ・ロックの哲学』発売

知る人ぞ知るプログレ通の巽先生が、その愛のすべてを傾けて『プログレッシヴ・ロックの哲学』を上梓しました。プログレを「キメラの音楽」と定義し、その崇高の美学を詳解する極めつけの一冊です。音楽という領域を軽々と飛び越えて、軽やかな理論を展開する本編もさることながら、本邦初公開の巽先生セレクト「プログレ名盤20」も楽しみ! 



巽孝之
『プログレッシヴ・ロックの哲学』
装幀:岡本洋平
平凡社セリ・オーブ叢書
本体1.400円[税別]、
四六変型上製
2002年11月14日刊行予定

*目次
プロローグ
第一部 キメラの音楽--プログレッシヴ・ロックとは何か
第1章 キング・クリムゾンまたは奇跡の恐竜
第2章 逆説の怪物--ひとつの理論体系
第3章 パトリック・モラーツまたはプロブレッシヴ・ロックの標準
第4章 エマーソン・レイク&パーマーまたはコンセプチュアル・アート
第5章 イエスまたはポストロマンティック・ファンタジー
第ニ部 キメラの文学--プログレSF論序説
第三部 キメラの聖典--プロブレッシヴ・ロックの名盤20
エピローグ

●21世紀 文学の創造・全9巻/別巻1(岩波書店)

岩波書店より「21世紀 文学の創造」シリーズ(全9巻・別巻1)が刊行開始されます。このシリーズは、現代文学の総展望であると同時に、衰弱したといわれる言葉の力を問い直し、文学の方法によってしか語りえない問題を知の最先端の成果をふまえて追求するものです。編者には池澤夏樹・今福龍太・斎藤美奈子・高橋康也・筒井康隆の各氏が名を連ね、第一線で活躍する文学者・芸術家・研究者が執筆する本シリーズは、読者を文学の世界へ深く誘い、混迷する現代を生きる手がかりを与えてくれることでしょう。

[1]現代世界への問い 筒井康隆編 第一回配本(2001年11月9日発売)
激変する現代社会の中で文学はどこへ向かうのか? 言葉と世界と生の関係を根源的に問う。
大岡玲/川村湊/小谷真理/佐藤亜紀/島田雅彦/清水義範/関井光男/港千尋

[2]「私」の探求 今福龍太編
書く「私」とは誰か? 流動し、重層化する現代の「私」を語る方法と表現を探求する。
伊藤比呂美/香山リカ/崎山多美/宋敏鎬/旦敬介/トリン・T・ミンハ/宮内勝典

[3]方法の冒険 筒井康隆編 第二回配本(2001年12月5日発売予定)
20世紀の個展からweb小説まで---多様に展開する方法的冒険の可能性を読む
東浩紀/いとうせいこう/荻野アンナ/笠井潔/小林恭二/巽孝之/堀晃

[4]脱文学と超文学 斎藤美奈子編
文学の制度を問い、サブカルチャーやメディアとの関わりの中で文学像を組み換える。
石原千秋/稲川方人/岡田幸四郎/坂本佳鶴恵/坂本忠雄/佐藤良明/富岡幸一郎/藤本憲一

[5]境域の文学 今福龍太編
言語・政治・文化の境域における表現の行為とは? 国家と文学の関係を問い直す。
カレン・ティ・ヤマシタ/嘉納育江/鄭暎惠/津島佑子/丹生谷貴志/梁石日/吉増剛造/四方田犬彦/リサ・ヨネヤマ

[6] 声と身体の場所  池澤夏樹編
言葉の根源にひろがる声と身体の場はいまどこにあるのか? 文学表現の未知の空間を探る。
阿部和重/阿部公彦/太田省吾/岸田理生/小林康夫/扇田昭彦/高橋悠治/永井愛/平田オリザ/渡辺保

[7]男女という制度 斎藤美奈子編 第一回配本(2001年11月9日発売)
フェミニズム以降の地平とは? 性とジェンダーをめぐる制度と欲望をとらえ直す。
大塚ひかり/大月隆寛/小倉千加子/小野俊太郎/金井景子/川上弘美/佐々木由香/藤野千夜/ひこ・田中/横川寿美子

[8]批評の創造性 高橋康也編
文学の20世紀を総括し、創造的な読みの実践により文学の豊饒な領野を提示する。
石井辰彦/宇野邦一/島弘之/坪内祐三/蓮實重彦/保坂和志/松浦寿輝/室井光広/若島正

[9]ことばのたくらみ実作集 池澤夏樹編
文学と言葉について、実作を通して最もラディカルに考える、斬新で先端的な試み
大城立裕/金井美恵子/工藤正廣/玄月/高良勉/佐々木幹郎/高橋睦郎/多和田葉子/日野啓三/平出隆/平野啓一郎/藤井貞和/藤沢周/松浦寿輝/向井豊昭/村田喜代子/山本昌代

[別巻]日本語を生きる 編集協力 谷川俊太郎
ワークショップ、「質問」による文学の現場へのアプローチ、日常の言葉と文学の言葉の関係を根底から問い直し、言葉の力を考える。

●アメリカ古典大衆小説コレクション・全12巻(松柏社)

監修:亀井俊介・巽孝之

亀井俊介、巽孝之両氏の監修のもと、従来のいわゆるキャノンの観点を離れ、独立時代から20世紀初頭までのアメリカ文学作品のなかでも、特に大衆的な話題を攫った作品群に焦点を当てる。当時の読者の意識や社会の趨勢をつぶさに捉えるとともに、21世紀を迎える現代の読者の目から見ても、鑑賞・研究に値する面白い作品であることを示す意欲的な企画です。
シリーズの特色:アメリカ文学の研究者のみならず、広く文学愛好者を読者対象に捉えた流麗な訳文。そして全巻完全新訳、本邦初訳という翻訳界にとっても画期的なシリーズ。
各巻には第一線で活躍中の研究者による解説を付け、時代背景や現代的意義などを探り作品理解の一助となす。

*シリーズの全貌と刊行予定
2001年秋・第1回配本・2巻同時刊行
ルー・ウォレス 『ベン・ハー』 翻訳:辻本傭子/武田貴子 解説 亀井俊介
ライマン・フランク・ボーム 『オズのふしぎな魔法使い』 翻訳:宮本菜穂子 解説:巽孝之
以下順次毎年・2巻刊行
2002年刊行
ホレイショ・アルジャー 『ぼろ着のディック』 翻訳:畔柳和代 解説:渡辺利雄
オーウェン・ウィスター 『ヴァージニアの男』 翻訳・解説:平石貴樹
2003年刊行
アプトン・シンクレア 『ジャングル』 翻訳・解説:大井浩二
ハンナ・フォスター 『コケットムあるいはエライザ・ウォートンの物語』 翻訳・解説:田辺千景
2004年刊行
T.S.アーサー 『酒屋での十夜』 翻訳・解説:森岡裕一
ヘレン・ハント・ジャクソン 『ラモーナ』 翻訳:深谷素子/金澤淳子 解説:亀井俊介
2005年刊行
リディア・マリア・チャイルド 『ホボモク』 翻訳・解説:大串尚代
ウィリアム・ウェルズ・ブラウン 『クローテル』 翻訳・解説:風呂本淳子
2006年刊行
スーザン・ウォーナー 『広い、広い世界』 翻訳:鈴木淑美 解説:佐藤宏子
ナサニエル・カヴァリー『女水夫』 翻訳:栩木玲子 解説:巽孝之

●大串尚代デビュー『ハイブリッド・ロマンス』

巽ゼミ2期生にして新進気鋭の米文学者、大串尚代さんの第一著書がこのたび刊行されることになりました。19世紀中葉に特権化されたロマンス。現代では軽視されがちなアメリカン・ロマンスの伝統をつぶさにたどり、アメリカ文学の核心に位置づける野心作です。学部卒論以来、大串さんが精魂傾けてこられた研究の全貌が、ついに明らかになります。

*すでに絶賛の声が届いています。
---アメリカ文化の底に潜む人種混交と渾沌への降下に対する危険な憧れを、大串尚代は明晰かつ伸びやかに読み解いている。佐藤亜紀(作家)
---グローバル化の嘘を、アメリカ文学が暴く。(略)痛快な人と作品を論じて、筆さばきが小気味よい。荻野アンナ(作家、仏文学者)
***作家・佐藤哲也氏より書評をお寄せいただきました! CPAオリジナルのブック・レビューを一足早くどうぞ。



大串尚代
『ハイブリッド・ロマンス』
松柏社刊行
2500円

●これぞ究極のタマラ本『TAMALA2010 コンプリート・ブック』
公開前から注目を集めている映画『TAMALA2010』。キュートでパンクなTAMALAの魅力を余すことなく詰め込んだ「コンプリート・ブック」が、映画公開に合わせて今秋出版されます。映画のノベライズ、制作者t.o.L.自身によるヴィジュアル・ページやA to Z、さらに巽先生によるTAMALA論などが収録されています。メタリックピンクの表紙が目印の、とても可愛らしい一冊です。

『TAMALA2010 コンプリート・ブック』
四六変形
96ページ
1200円
平凡社


●充実の日本文学特集

The Review of Contemporary Fiction 第22巻2号(Summer 2002) は特集New Japanese Fiction。ゲスト編集者に巽孝之、ラリイ・マキャフリィ、シンダ・グレゴリーを迎え、日本の新しい文学的潮流をつぶさに伝える充実の日本特集です。取り上げられた日本人作家は、荒巻義雄、笠井潔、柾悟郎、松尾由美、村上春樹、大原まり子、島田雅彦、笙野頼子、高橋源一郎、筒井康隆の各氏。この顔ぶれだけでも贅沢なのに、なんと各小説家に対するオリジナルのインタビューとその代表作(英訳)がこの一冊で読めてしまうのです! プロジェクトの開始は1992年。10年越しの労作が満を持して登場します。

●白鳥賢司デビュー『模型夜想曲』 

渋谷のプラネタリウムで、殺人事件の容疑者が、警官の放った銃弾に倒れた。しかし、次の瞬間、容疑者とプラネタリウムの投影装置が多数の観客の目前で忽然と姿を消してしまう。容疑者と投影装置はなぜ、どうやって消えたのか。私立探偵・鼓洞櫂悟(こどうかいご)は、かつて巻き込まれたある事件にケリをつけるために、独自の調査を開始する--。
巽ゼミ出身の作家、白鳥賢司さんの第一作は、探偵小説的枠組みから出発しつつも、それをはるかに超える大きなスケールの物語。匂い立つような暗黒、完成された世界観…新たな流れを生み出す小説です。
「21世紀を迎えて、これほどまでに多彩で濃密な「幻視者の文学」が産み落とされるとは夢にも思っていなかった。これは、まったく新しい才能のデビューを告げるまったく新しいタイプの小説である。」
巽孝之(解説)

●『三田文学』最新号(2002秋号)に現役ゼミ生・幸田桜による『模型夜想曲』評が掲載されました!
●雑誌『ダ・ヴィンチ』2002年10月号に著者写真入りインタビューが掲載されました!(ミステリー・ダ・ヴィンチ「注目の新進作家」95ページ)


白鳥賢司
『模型夜想曲』 
6/26発売  
本体価格1,524円 
発行=アーティスト・ハウス,
発売=角川書店

『ユートピアの期限』ついに刊行!

1994年以来巽先生が関わってこられた慶應義塾大学文学部総合講座から、ついに一冊の論考集が誕生することになりました。大学内外から論客を招き、学際的な授業を展開してきたこの授業。今回刊行される『ユートピアの期限』も、そうした試みの一環として、卓抜した論考を収めた充実の内容になっています。

「期限」は更新されるのか?
近代精神の形成を支えてきたユートピア思想。今まで顧みられてこなかったその「有効期限」を見据えつつ、閉塞の時代を突破する! 慶應義塾大学文学部の総合講座に参集した多士済々の面々による、刺激的な論考17編。


坂上貴之・巽孝之・宮坂敬造・坂本光
『ユートピアの期限』
A5版・並製・420頁
定価3400円+税
慶應義塾大学出版会刊行

*目次
第1部 想像力とユートピア
―― 過去から未来へのユートピア・ガイド
第2部 変革力とユートピア
―― イデオロギーと現実の狭間で
第3部 治癒力とユートピア ―― 懐かしさ・怪しさ・快さ

●たちまち増刷

2002年版現代用語の基礎知識にも取り上げられた言葉「テクスチュアル・ハラスメント」。活字メディアを通じた性差別「テクハラ」が注目を集めるなか、その実態を丹念に追いかける本邦初のノンフィクション作品が刊行されることになりました。ジャーナリスト長谷川清美氏による『叩かれる女たち』は、1997年の「オルタ事件」、週刊誌上を賑わす女性議員のステレオタイプ的報道、という二つのケーススタディを通じて、この「自然化されているゆえに見えづらい」差別の構造を明らかにしていく、迫真のルポルタージュです。はからずも「オルタ事件」の当事者となった小谷真理氏と、上野千鶴子氏・斎藤環氏・北原みのり氏による共同討議を通じて、読者も問題の核心へと近づくことができるでしょう。
★発売一ヶ月を待たずしてたちまち重版! 話題の一冊です!



長谷川清美
『叩かれる女たち』
廣済堂出版
1700円



ジョアナ・ラス著・小谷真理編/訳
『テクスチュアル・ハラスメント』
インスクリプト

●まるごと一冊クジラ!

全国書店で絶賛発売中のユリイカ4月号はメルヴィルからアメリカ文学全体を見渡すという、壮大な構想による特集が魅力的。巽ゼミ生にはおなじみの巽先生・大串先生はもとより、日本を代表するアメリカ文学者による重厚な論が読者を思索の海へと誘います。ポール・オースターやリチャード・パワーズの最新インタビューが収録されているのにも大注目。さぁ書店へ急ごう!

●ユリイカ2002年4月号

「メルヴィルから始まる アメリカ文学航海誌」
【対談】高山 宏+巽 孝之
【インタヴュー】ポール・オースター/リチャード・パワーズ(聞き手=秋元孝文)
【メルヴィルのアメリカ】下河辺美知子/小谷野敦/クレイン(田村恵理・訳)/大和田俊之
【遊弋するイメージ 】しりあがり寿『白鯨』(漫画)/大友克洋『白鯨』(漫画)
【『白鯨』in現代文学 】 青来有一/佐藤亜紀/(インタビュー) 坂手洋二/高尾直知
【リメンバー・メルヴィル】 星野勝利/牧野有通/高野一良/金澤淳子/大串尚代
【メルヴィル・エンサイクロペディア 】 大和田俊之

定価1300円(本体1238円) 
青土社刊行
ISBN4-7917-0087-2
●150万部!『世界一簡単な英語の本』

今まで英語が苦手だった方へ---今度こそは大丈夫。梅光学院大学英文学科教授・向山淳子氏と巽ゼミ出身の作家・向山貴彦氏の親子コンビがお贈りする、世界一簡単な英語テキストで、もう一度だけ英語にチャレンジしてみませんか? 楽しく読めるよう、説明はできるだけシンプルに。向山氏による新作英語短編も2本収録しています。村上龍氏・松岡佑子氏(ハリーポッター訳者)推薦。



幻冬舎刊行・本体フルカラー
1,300円
全国書店で発売中
http://www.studioetcetera.com/bigfatcat/

『リンカーンの世紀』ついに刊行

その瞬間、世界は劇場と化した--すべては1世紀半前当代の名優が観劇中の大統領へ向けて放った銃弾から始まった。演劇的想像力が世を覆い、大統領暗殺は、アメリカのみならず、世界全体へのテロリズムとなるだろう。いま、新たなるリンカーンの世紀が始まる。
<ユリイカ>好評連載「<南北>の創生」に徹底的な加筆改稿がほどこされ、『リンカーンの世紀--アメリカ大統領たちの文学思想史』として刊行されます。イラスト・図版も多数掲載(協力:巽ゼミOG西川朝子さん)。10年以上にわたってアメリカ大統領に特別な関心を抱いてきた巽先生の、入魂の一冊です!



巽孝之
『リンカーンの世紀--アメリカ大統領たちの文学思想史』
青土社
2,400円 
2月15日刊行


  




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