2000/02/29

Panic Americana #7 “Trip”


今年のPanic Americanaは二つのテーマで左右両綴じ、リバーシブル。"Trip"をテーマとしたTrip Side→と、今年一年を「巽研究会的驚異的一年」として、そこにまつわる「成功」という言葉をキーワードとした←Annus Mirabilis Side。巽孝之、小谷真理の両氏はもちろん、Larry McCaffery、Michael F. Keezing、Mark Amerika、Michael Hemmingson、といった海外からの寄稿をはじめ、批評家・東浩紀氏、作家・大下さなえ氏といった方たちからの協力も得て完成した、堂々140ページのボリュームバージョン。未来の論客たる巽ゼミ現役生たちの熱き叫び、熱き想いが駆け抜ける!

かつて雑誌は場数だと思っていた。
しかし雑誌は爆発なのだ、という最大の証左が、ここにある。
パニカメ7号、とびっきりの「熱さ」を味わっていただきたい。
---巽孝之

TRIP
インタビュー:「此処ではない何処かへ」---巽孝之・小谷真理
「トリップ」とはなにか?巽孝之・小谷真理の両氏が答える豪華15000字ロングインタビュー。ゴールドラッシュ、ラスベガスでのライド体験からサイバースペースまで、トリップを語り尽くす!
パワートリップ事始
21世紀の批評は文学と音楽の脱構築へと向かうかもしれない---。脱構築師・巽孝之は何処へ向かおうとしているのか?今後見せるまったく新たな展開を予感させる問題のエッセイ。文学と音楽が魅惑的に交差する。
ゴス道の妻たち
苦かった旅の思い出にリベンジ。小谷真理が立ち上がった! 向かうは十八年ぶりのグランドキャニオン。そこで小谷真理が見たものとは?角煮とゴスロリが魅惑的に交差しつつ謳われるゴス道宣言!禁断のゴスロリ写真つき!
Selected Trip Novels 10
現役ゼミ生が勝手に選ぶおすすめトリップ小説10選を紹介! まずはこれを読んでトリップ!
Plush, safe, he, think
時速200kmで走る四輪と路面との摩擦面積、それはハガキ四枚分の面積でしかない---。破綻直前、その一瞬の美学を描く、第二期OB山口恭司による美しすぎるエッセイ。
黒の黒さについて
殺人を犯し長い逃亡生活を送った呪われた画家、カラヴァッジョ。彼の絵の、その完璧な黒さの中に僕たちは何を見るのか。絶望だろうか。第十一期OB海老沼邦明が贈る漆黒のエッセイ。
床の上の耳
耳はやわらかく、歩くとぶるぶるした---。作家・大下さなえとジャンル・アーティスト・西岡兄妹によるコラボレーションで贈る、書き下ろしトリップ詩の独占公開!
ココナッツに抱かれて
恋をすると死んでしまうバイオレットたちの物語---。一部にココナツマニアを急増させた現役4年・杉内裕紀子の放つショート・ストーリー。さぁ、出発だ、そして恋(トリップ)をしよう!
史上最大の旅路
ベーリング海峡を渡るアメリカ・インディアン、その一万年の旅路こそ、人類史上最大のトリップであった---。第十一期ゼミ代山内祥之が壮大なスケールで描くトリップ叙事詩。
■Selected Trip Movies 10
現役ゼミ生が勝手に選ぶおすすめトリップ映画10選!まずはこれを観てトリップ!
Artaud Goes to Mexico
アントナン・アルトー、そして二人の女性たちはメキシコへ赴き、メキシコを発った。三つの挿話が透明感あふれる文体で交錯する、副編集長・平松太郎による傑作エッセイ!
Pierrot Trips
映画はトリップする---。巽ゼミきってのシネフィル、3年・奥田詠二が論じる、世界で最も美しく、そしてカラフルな映画、『気狂いピエロ』。インテリジェンスあふれる文体で論じられる映画=トリップ論!
LET'S GROOVE
トリップのためのリズム、黒人音楽。そのワークソングからヒップホップまでにいたる変遷を、バンド「チラリズム」のドラマー、3年・日下真臨がやさしく教える、音楽ファンなら必携の黒人音楽通史! LET'S GROOVE!!
Beatniks Go to Picnic
アメリカインディーロックの至宝、スーパーチャンク。その調べはピクニックへと駆ける若きビートニクスたちの止まることのないBGM。エンターテイナー市野が贈る爽快エッセイ!
タイム・アフター・タイム
実の祖父がねむる街、マニラ。たったひとつの何かを求めて、彼女は旅立った---。名曲「タイム・アフター・タイム」のリフレインと共に贈る、第六期OG西川朝子による胸に迫るフィリピン紀行。
黒流-彷徨編・香港-
「私は都会を愛す」。期待の新宿系新人作家・幸田桜が新宿の次に選んだ街、香港。シャコールグレーに煙る不夜城を舞台に、深い自己探求の彷徨が、今、はじまる。
銚子電鉄ブルース
総延長6.4km。1067m軌間の単線で直流600V---。独りの執着。銚子電鉄。ブルース。一人の終着。出発。3年ゼミ代高木教行が描く澄み切った風景、トリップの最終地点。
Selected Trip Music 10
現役ゼミ生が勝手に選ぶおすすめトリップ音楽10選!まずはこれを聴いてトリップ!
東浩紀インタビュー「動物的、人間的…」
コミュニケーションとは、トリップとは何か?---僕たちのオピニオン・リーダー、あの東浩紀氏がゼミ生の質問に答える! 動物的、人間的ーーコミュニケーション、そしてトリップについて!

ANNUS MIRABILIUS 2002
Interview「成功の秘訣」---巽孝之・小谷真理
夫婦そろってSF大賞、まずはあのお二人に聞いてみる、成功の、そして夫婦円満の秘訣!その答えは?思いきりためになってしまう成功したい人必見のショートインタビュー!
The Road to Success ---現役ゼミ生
「成功」とは何か? 現役ゼミ生たちが思いのたけをぶちまける! 全19本の成功作文!
三大記念インタビュー---向山貴彦
未だ熱狂的ファンを抱える『童話物語』の作者にして、大ベストセラー『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』の仕掛け人、向山貴彦。彼はなぜ成功するのか? ミスター・パニカメ、大いに語る!
三大記念インタビュー---白鳥賢司
今春話題をさらったあの大型幻視小説『模型夜想曲』の作者・白鳥賢司。我が巽ゼミが生んだこの若き俊英はいかにしてあの名作を生み出したのか?巽孝之、小谷真理の両氏を交えての出版記念インタビュー。
三大記念インタビュー---大串尚代
今最も注目される若手米文学研究者、大串尚代。『ハイブリッド・ロマンス』出版を記念し、学生時代から現在にいたるまでのその軌跡と成功の秘訣を大いに語ってもらった、必読のロングインタビュー!
『ハイブリッド・ロマンス』出産記念スピーチ
2002年10月15日の『ハイブリッド・ロマンス』出版記念パーティーにて行われたあの出版記念…ならぬ出産記念スピーチをここに再録!畏友・新田啓子氏が愛しのひさよっちに贈る名スピーチ!
Larry McCaffrey
約60年前、灼熱の砂漠に建設された町ボレーゴ・スプリングス。おなじみラリイ・マキャフリイ氏の書評は、彼が愛して止まないこの奇妙な町の歴史を鮮やかに描き出したPhil BrigandiのBorrego Beginningsをとりあげます。
"Natto Girls"---Mark America
「ぼくの名前はモアモアじゃないよ」。i-Mode, TAMALA2010, リアリティの境界を超えてぼくを誘惑するNatto Girl。インターネット・アート界の第1人者マーク・アメリカがハイテク都市ナゴヤを幻視する!
■"Tuck"---Michael Hemmingson
マキャフリイ氏の愛弟子マイケル・ヘミングソン氏による9.11短編。そのとき大気は神の不在にむせ返るようだった---。
"Tripwire"---Michael F. Keezing
マイクル・キージング氏の新作ショート・ストーリー。詩のように研ぎ澄まされた文体とイメージを堪能してください!
第七回誌上講義
 「テネシー・ウィリアムズからペドロ・アルモドバルへ」---山地彩香
欲望という名の列車はスペインも通過した---。この名セリフと共に、人種、セクシャリティー、すべてを許容してしまうあの人が帰ってきた!パニカメ6号編集長の贈る誌上講義第7弾!
合宿体験記
パニカメ恒例合宿体験記レポート2002年度版は、3年市野恵太編集で贈るゼミ生全員参加の感動巨編!すべてのトリップ、すべての成功がここにある!