2021年10月29日発売のele-king 臨時増刊号は、3D仮想空間を意味するメタヴァースを特集します。
メタヴァースという言葉が登場したのは、ニール・スティーヴンスン 『スノウ・クラッシュ』(1992年)。巽孝之先生は、本作についての論考「『スノウ・クラッシュ』使用前後――ニール・スティーヴンスンのSF的想像力」を寄稿されています。小谷真理先生は、コミック『ルサンチマン』を取り上げる論考「現実における性差の歪さをいかに変えることができるか──漫画『ルサンチマン』が突破した壁」を寄稿されています。
そもそもメタヴァースとはいったい何か?どんな未来があるのか?多数のインタビューや論考がつまった本書をぜひお手にとってみてください!
編集: ele-king 編集部
発売: 2021年10月29日
価格: 1600円+税
ISBN: 978-4-910511-06-1
※ 詳細はeleking books サイトをご覧ください。こちらからどうぞ。
【目次】
interview
- 三淵啓自 「メタヴァースが変える世界──先駆者セカンドライフの持続性から未来を探る」
- 宇川直宏 「無限の幻想を共有すること──ヒッピー・ムーヴメントが果たせなかった夢の続き」
- 國光宏尚&新清士 「来るべき「オアシス」への道筋──SNSとゲーム、VR、ブロックチェーンの交差がメタヴァースを実現する」 (取材:葛西祝)
- 今井晋 「スラングと身振り手振りの重要性──『フォートナイト』が脚光を浴びた理由」
- TREKKIE TRAX 「クラブ・カルチャーをもう一回やり直している感覚──VRChatでワールド・ツアーを敢行、DJ集団が目撃した景色とは」
- 池上英子 「人間は古来よりずっとアヴァターを使ってきた──文明そのものを成り立たせるヴァーチャルの力」
- 藤嶋咲子 「「声」の熱量を、意志を表現する──ヴァーチャル・デモの可能性」
how-to
- メタヴァースを体験するには何が必要? 事前に用意しておきたいもの
- 実際にメタヴァースを体験してみよう① ヴァーチャルSNS/ソーシャルVR編
- 実際にメタヴァースを体験してみよう② オンライン・ゲーム/ゲーム型コンテンツ編
column
- 巽孝之 「『スノウ・クラッシュ』使用前後──ニール・スティーヴンスンのSF的想像力」
- 斉藤賢爾 「ブロックチェーン、NFTと個別に構築されるメタヴァース」
- 田中 “hally” 治久 「プレヒストリック・メタヴァース──「ごっこ遊び」はいかにして「メタヴァース」へと至ったか」
- 藤田直哉 「『竜とそばかすの姫』と日本的メタヴァース」
- 飯田一史 「アインクラッドはなぜ特別なのか──『ソードアート・オンライン』におけるアヴァターの「顔」」
- 白石嘉治 「「分身」の夜のうた──VRの淵源、アルトーの「潜在的現実」によせて
- 小谷真理 「現実における性差の歪さをいかに変えることができるか──漫画『ルサンチマン』が突破した壁」
- 三田格 「異世界へ転生すると何が起きる?──メタヴァースの先にあるもの」
- エフゲニー・モロゾフ 「もうひとつのデジタル世界は可能だ──プライヴァシーの向こう側」 (訳:土田修)
【関連サイト】
【関連書籍】
Neal Stephenson, Snow Crash. 1992. (Penguin Random House, 2011)
ニール・スティーブンスン/著、日暮雅通/訳 『スノウ・クラッシュ』 (アスキー、1998年; ハヤカワ文庫SF・上下巻、2001年)
花沢健吾 『ルサンチマン』 1-4巻(小学館; ビッグコミックスピリッツ、2004-05年)