2019/10/01

『ユリイカ』最新号(特集=トニ・モリスン)が発売されました!/深瀬有希子先生・有光道生先生・冨塚亮平さんが寄稿されています! 

『ユリイカ』2019年10月号が発売されました!突然の訃報に驚かされたトニ・モリスンの緊急追悼特集です。文学・文化研究の現場から、モリスンへの敬愛と洞察にみちた論考が並びます。学部・大学院OGの深瀬有希子先生(実践女子大学)による綿密な「トニ・モリスン作品解題」を、大学院OBの有光道生先生(慶應義塾大学)がモリスンのハーバード大学連続講義『「他者」の起源』を中心に読み解く「ストレンジャーとの戯れ」を、そして博士課程在籍の冨塚亮平さんがジョナサン・デミとモリソンを論じる「恩寵を見ること——ジョナサン・デミ『愛されし者』 Beloved における「再記憶」との遭遇」を寄稿されています(遅ればせながらのお知らせですが、冨塚さんは2019年9月号(特集=クエンティン・タランティーノ)2019年7月号(特集=山戸結希)2019年5月号(特集=スパイク・リー)にも刺激的な論考を寄せられています!)。ぜひこの機会にお手にとってみてください!




『ユリイカ』(2019年10月号; 特集=トニ・モリスン――『青い眼がほしい』『ソロモンの歌』『ビラヴド』『神よ、あの子を守りたまえ』)
2019年9月27日・発売
1400円+税

【目次】
対談
  • 祝福と呪いの小説家――トニ・モリスンと女たち/西 加奈子×荒 このみ
〈ホーム〉の心像
  • 「ホーム」を探して/大社淑子
  • わたしが、欲しかったのは……/温又柔
新たなモリスン批評のために
  • Fearless Morrison Critique――恐れなきモリスン論への一考察/新田啓子
  • 文学は真実を語りうるのか――トニ・モリスンの挑戦/藤平育子
作品論
  • 『青い眼がほしい』再読――時空を超えて甦るある少女の物語/森 あおい
  • 『スーラ』における暴力と同性愛/鵜殿えりか
  • 『ビラヴド』と、その時代/青木耕平
  • “From Freezing to Hot to Cool”――『ジャズ』におけるジャズと暴力/ 佐久間由梨
  • 深い皮膚――『神よ、あの子を守りたまえ』における商品化された「黒さ」と触覚的身体/高村峰生
いくつものモリスン
  • 声なき者たちの破片を集めて――最新ドキュメンタリーからわかるトニ・モリスンの魅力と功績/押野素子
  • 孤独の果てのエピファニー/小澤みゆき
  • 「フォークナリアン」としてのトニ・モリスン/諏訪部浩一
  • ストレンジャーとの戯れ/有光道生
  • 恩寵を見ること――ジョナサン・デミ『愛されし者』Belovedにおける「再記憶」との遭遇/冨塚亮平
  • トニ・モリスンと津島佑子/小林富久子
テクストが交わる地平
  • からだであるあなたを愛しなさい、と彼女は言った――トニ・モリスンにおける内的自由の可能性/石川千暁
  • トニ・モリスンと歴史的トラウマ表象/宮本敬子
  • “You Who Never Was There”再考――トニ・モリスンと部外者のリスク/阿部幸大
  • ジャングル! ウェルカム・トゥ・ザ・ジャングル!――トニ・モリスンと擬獣化の時空/逆巻しとね
資料
  • トニ・モリスン作品解題/深瀬有希子
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私が出会った人々*46
故旧哀傷・岸田衿子 / 中村稔


彫刻/日記 / カニエ・ナハ

今月の作品
スズキあおぞら・千種創一・小林・故永しほる・ゆずりはすみれ/選=水無田気流

われ発見せり
持続のあとで/瀬下翔太

【関連リンク】

【関連書籍】
『青い眼がほしい』(大社淑子/訳、ハヤカワepi文庫、2001年)

『ソロモンの歌』(吉田廸子/訳、ハヤカワepi文庫、2009年)


『ビラヴド』(吉田廸子/訳、ハヤカワepi文庫、2009年)

『神よ、あの子を守りたまえ』(大社淑子/訳、早川書房、2016年)