今月の研究発表は、堀内正規先生(早稲田大学)による「エマソンの善意と弱点——エッセイ“Compensation” を読む」です。エマソン批評史において肯定的に評価されること、ないし正面から論じられることが避けられてきたエッセイ “Compensation” は、先生の御著書『エマソン——自己から世界へ』においても一箇所言及されるにとどまる「鬼門」であったそうです。しかし今回、改めて本エッセイを取り上げ、そこに見られるエマソンの「善意」を「弱点」として認めつつ、「読者をいかに励ますか」という課題に取り組んだその意義を拾い上げられます(※詳細は日本アメリカ文学会東京支部 HPをご覧ください)。ご関心のある方は、ぜひご来聴ください!
日本アメリカ文学会東京支部 5月例会
日時: 2018年 5月 26日(土)午後 1時半より
会場:慶應義塾大学 三田キャンパス 南校舎 443教室
(アクセス / キャンパス)
研究発表
エマソンの善意と弱点——エッセイ“Compensation”を読む
堀内正規(早稲田大学)
司会:折島正司(青山学院大学名誉教授)
分科会
近代散文
死を見ること—— Poeの “The Facts in the Case of M. Valdemar” におけるゴシック美学の変容
福島祥一郎(東京電機大学)
現代散文
ダンス・ウィズ・ペイン—— Save Me the Waltzにおける自己像の語りなおし
羽場百合愛(津田塾大学・院)
詩
E. A. PoeとPaul Simonの “Silence”—— Thomas Hoodの詩を手がかりとして
宇佐教子(首都大学東京・非)
演劇・表象
育児とメロドラマ——『クレイマー、クレイマー』における感情と新自由主義
関口洋平(明治学院大学・非)