著者の酒見賢一氏は、畠中恵氏と同様に(先日CPAにて告知)、日本ファンタジーノベル大賞(第一回/1989年)を『後宮小説』で受賞された、注目作家のお一人!本書『墨攻』 は、中島敦記念賞(1992年)を受賞、漫画化、映画化もされた傑作です。中国紀元前五世紀頃に活躍した、兼愛と非功を説く戦闘思想集団・墨子を題材とし、物語は、小国・梁の防衛にたった一人派遣された墨子の俊英・革離を中心に展開されます。強敵の攻撃から、質量ともに劣る小国をいかにして守るのか?革離の戦略・知性・人間性が試されます。また、非功を説く「墨」子の「功」とは一体何か?「女性という矛盾に満ちた存在」はどう解決されるのか?(小谷先生の解説必読!)なぜ墨子は歴史上から消えたのか?「想像を絶するもの」(あとがきも必読!)が探求された文学世界を、ぜひご堪能ください!
題:『墨攻』
著:酒見賢一
判型:文庫
頁数:192
出版:文藝春秋
刊行:2014年04月
価格:本体540円+税
*文藝春秋による本書詳細
【目次】
墨攻
新潮文庫版あとがき
文春文庫版あとがき
解説 小谷真理
【関連リンク】
・日本ファンタジーノベル大賞
・畠中恵氏著『こいわすれ』が文春文庫より刊行、小谷真理先生が解説「ウソがまことに、まことがウソに」ご寄稿!(CPA: 05/07/2014)
【関連書籍】
『墨攻 (新潮文庫)』(新潮社、1994年)
ジェイコブ・チャン監督『墨攻 [DVD] 』(アミューズソフトエンタテインメント、2007年)
森秀樹/原作・酒見賢一/シナリオ協力・久保田千太郎『墨攻 全11巻完結 [マーケットプレイス コミックセット』(小学館ビッグコミックス)
『後宮小説 (新潮文庫)』(新潮社、1993年)