「二者択一」「代案」「(形容詞)慣習的方法をとらない」……その意味内容には、人を突いて行動を促すような鋭い言葉が並びますが、その一方で、「この道を行けば、どこか別の素晴らしい場所に出られるかもしれない」という希望を抱かせるような、優しい響きも、「オルタナ」という言葉は備えています。あらゆる価値への不安と不信に曇らされても、とにかく出かけてみよう。それを後押しする概念として、今年、本テーマを取り上げました。
制作の過程では、本当に多くの方々のご協力を頂きました。"Alternative" というテーマに対する認識も、先生方や皆様方のご教示に多くを負っています。そんな多くの後押し、それに、編集者一人一人の可能性の限界まで突き詰められた思索と内省、その二つが融合した複合体として、Panic Americana Vol. 18、出来上がりました。
Contents としては、巽孝之教授×小谷真理氏×南波克行氏(『スティーブン・スピルバーグ論編者』)特別鼎談、キャスティングディレクターで東京学生英語劇連盟総監督の奈良橋陽子さん、英語落語の伝道師である落語家の桂かい枝さんへのインタビュー、各種ゼミ生企画など、アメリカ、日本、巽ゼミの今を撃ちぬく多種多様な企画を用意しております。