2012/12/17

Panic Americana #17

Re:
今年度のパニック・アメリカーナのテーマは"Re-:"
自然とこのテーマに落ち着いたのは先の自然災害と全く無関係ではありません。これまで顧みられることのなかった価値観に大きな問いが次々と投げかけられる状況の中、踏み出すべき次の一歩を私たちは自分自身の手で選択しなければなりません。過ぎていく時間は次第に霞んで朧になり、いつかと同じ道を歩んでいるように感じられることもありますが、点と点との繋がりはゆるやかに螺旋を描き、一度として同じ風景を映すことはありません。

ところで、紙面はといえば多くの方のご協力を頂き、とてもバラエティに富んだものになっています。何の雑誌だろう、と思われても仕方のない散らかりぶりかもしれませんが、全ての企画はそれぞれに多くの方、編集者の思いを湛えて"Re-:"という言葉の描く環の一部分になっています。
技術は稚拙ですが、精一杯の制作物です。きっと、お気に入って頂ける1ページがあると思います。

"Re-:" 「再び」「もう一度」「また」「繰り返す」「さっき届いたメール」
いつか、どこかで、どなたかの記された点が、本誌の軌跡と交差する一瞬のあることを願います。

Contents
-----インタビュー
■吉本隆明再考(三浦雅士)
2012年3月に逝去した思想家吉本隆明。文芸評論家、三浦雅士さんに尋ねる「これからの吉本隆明」とは。
■日本映画の現在(入江悠)
シリーズ最新作『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』を発表し、日本映画界の話題を独占した入江悠監督。地方論を中心に敢行したインタビュー。
■黒人音楽の Re-: Mapping (新田啓子)
「認知地図」の切り口からアメリカ文学を捉えた新著『アメリカ文学のカルトグラフィ』を出版された立教大学教授の新田啓子先生。黒人音楽についてお話し頂きました。移動する黒人とヒップホップ。
■喪の限界を超えるAR詩の時間と空間(ni_ka)
■「空の写真家」(HABU)
「空の風景」をテーマにした作品で活躍されている写真家HABUさんにお話をお伺いしました。「写真を撮ることは自分の感情を写すこと。」カラーページでは作品を掲載させて頂きました。

-----エッセイ・論考・レビュー
■気象情報、無常、Re: すること(森田和磨)
■ピンチョンを読んでみよう(麻生享志)
早稲田大学教授、麻生享志先生によるトマス・ピンチョン『重力の虹』レビュー。来年新訳されるという『重力の虹』、今年こそは読破できそう。
■フライング・ソーサーたちのバレエ(大谷能生)
ジャズ・ミュージシャン、デューク・エリントンの目指した宇宙―。批評家大谷能生さんによる書き下ろしアフロ・フューチャリズム論!
■人には親切を、芸術家にはありったけの厳しさを(YOUCHAN)
彩流社より好評発売中の『現代作家ガイド6 カート・ヴォネガット』のイラストレーター、編著者のYOUCHANさんによるヴォネガットが二倍楽しくなる「画家としての」カート・ヴォネガット論。
■re: 三十年目の書き直し(向山貴彦)
幻冬社より『ビッグ・ファット・キャット』『ほたるの群れ』シリーズを刊行されている作家、向山貴彦さんの書き下しエッセイ!
■27 Days Later, or How to Apply the "No Wrong Turns" Principle to Wyoming's Rugged, Post-Digital-Camera Landscape (Larry McCaffery)
『アヴァン・ポップ』著者、サン・ディエゴ州立大学教授のラリー・マキャフリーさんによる書き下ろしエッセイ。読後にはワイオミングの風景が眼前に広がります。
■From the River to the Sea (大串尚代)
慶応義塾大学准教授の大串尚代先生は少女漫画の研究者でもあります。沢尻エリカ主演で今年度公開された「ヘルタースケルター」。岡崎京子の作品群とそこに描かれた90年代。

-----小特集:翻訳者インタビュー
■Revitalization of Words(松岡佑子)
翻訳家として活躍されている松岡佑子さんに通訳・翻訳それぞれのお仕事についてお伺いしました。
■「想像力の空間」を広げる(鴻巣友季子)
英米文学を中心に多くの作品を翻訳されている鴻巣友季子さん。翻訳家になられるまでのご経歴、翻訳論について。
■体験共有にむけて(Alexander O. Smith)
東野圭吾『容疑者Xの献身』など多くの国内文学を英訳されているアレクサンダー・スミスさん。「ローカライズ」というお仕事について、日米の文化交流に突いてお話し頂きました。

■コラム:私の愛したブックガイド BOOK FAIR特集
■コラム:巽先生の半生&結婚秘話
当ゼミ指導教官巽孝之先生とSF評論家の小谷真理先生。本年度は若き日の巽先生、ご夫妻の出会いのエピソードをお伺いしました!
■詩:きんぎょのうた(小泉由美子)
■詩:都会人(ni_ka)
■写真:共鳴=Resonance 写真/HABU
■コラム:What's a ZINE?!
■写真:Iceland Bike Adventure 写真/池谷有紗
■体験ルポ:合宿体験記
■たつ×こた:CPAアネックス発信記念
2012年度より朝日新聞社の書評サイトでスタートされた読書会企画 "Panic Americana Annex"。巽先生小谷先生の文学者としての厳しい目が光る選考の一部始終をレポート!
■OB:ゼミ時代の思い出
■体験ルポ:Rediscover Cultural Diversity
■コラム:ゼミ生厳選!三田ナシュラン
■コラム:れしぴ



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