『性差事変——平成のポップ・カルチャーとフェミニズム』
Feminist Defense Initiative: Gender Panic and Popular Culture in the Heisei Era
小谷真理
468ページ
青土社、2021年 11月 19日
定価:2,860円(本体 2,600円)
ISBN: 978-4-7917-7421-0
【目次】
プロローグ
1.「少女」の行方
- キャロル狩り——鏡を通ってアリスがそこに見たものは
- 魔法使いは誰だ!?——宮崎駿とダイアナ・ウィン・ジョーンズ
- 架空少女の離魂——あるいは、「ふしぎの国」による矢川澄子とヴァリエーション
- 少女を放つ——荻原規子『RDG』を読む
- 超少女の変容——『少女革命ウテナ』についてのノート
- 狭間の視線——ティプトリー&ブラッドリー母娘に見る passingの政治学
2.クィア・リーディングとポリセクシュアル
- 腐女子同士の絆——C文学とやおい的な欲望、竹宮恵子『風と木の詩』を中心に
- 詩人の魂を秘めた幻視者——アーシュラ・K・ル=グウィン小伝 付年表
- 名誉男性の魔法——アーシュラ・K・ル=グウィンと「ゲド戦記」
- すみれのジェンダー——宝塚エッセイ
- すみれのセクシュアリティ——宝塚エッセイ2
- 無垢という戦術——大島渚『御法度』を観る
3.テクノロジーと世界の変貌
- 彼女のロボット——AIは性差の問題にどう切り込んだのか?
- 出産と発明——マッドサイエンティストのジェンダー論
- わが時の娘たちよ——コニー・ウィリス『ドゥームズデイ・ブック』を読む
- 異界と守り人——上橋菜穂子『精霊の守り人』の異世界
- 家畜文明論——ユージン・バーン「電脳豚のシリル」を読む
- 大量破壊兵器に潜むジェンダー戦略——マイケル・クライトン『アンドロメダ病原体』を読む
4.メタ・アイドルの時代
- シャンブロウ、ヘア解禁——SFと女性性
- ハルとミク——初音ミクあるいは、音楽するAIたち
- ダンスする仮装——ゼロ年代のマドンナ
- 女になったマイケル、男になったマドンナ——森村泰昌のメタアイドル芸術
- マルチプレックス・ポエトリ——プリンス 1958-2016
5.ディストピアの現在形
- もうひとつの、No Man’s Land——貴志祐介『新世界より』を読む
- 脳内彼女の実況中継——笠野頼子の反テクスチュアル・ハラスメント闘争
- ディストピアの向こうへ——<未来記>の現在形
エピローグにかえて——もしも世界に男がいなかったら
あとがき
初出一覧
【関連リンク】
- 青土社
- Panic Americana 最新第 26号がウェブマガジンとして公開されました!(CPA: 2021/12/12)
- Panic Americana