2011/08/19

宮坂敬造・岡田光弘・坂上貴之・坂本光・巽孝之編『リスクの誘惑』、来月刊行のお知らせ

巽先生がコーディネーターとして参加している文学部総合講座の2002年度オムニバス授業「リスクの誘惑」がこのほど一冊の書籍にまとまり、来月刊行されます。
本論集には、先月逝去された小松左京氏の最後のインタビューが収録されているほか、巽ゼミOBで、大ベストセラー『ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本』(幻冬舎、2001年)を書かれた向山貴彦氏など、多彩な執筆陣が参加しています。


『リスクの誘惑』
宮坂敬造・岡田光弘・坂上貴之・坂本光・巽孝之編
A5判/並製/300頁
慶應義塾大学出版会より、2011年9月13日刊行
定価:3360円(本体:3200円)
※書籍詳細は、こちらからご覧いただけます。

*目次*
はしがき

I 「リスクの誘惑」案内
高度情報化社会の揺らぎとリスクの変質、自己の変質をめぐる人類学的考察 宮坂敬造
小松左京、リスクとその誘惑を語る――文学からSFへ、SF以後へ 聞き手:宮坂敬造・巽孝之

II 戦争、リスク、人間
カタストロフィリア 巽孝之
UNKNOWNの誘惑―情報を基本とした軍事における革命と非対称戦 江畑謙介
一/六〇秒の永遠 向山貴彦

III 賭博と人生
座談「リスクと どうつきあうか」
リスクの認識、ギャンブルの試行 山野浩一

IV リスクと行動、世界観
サイコロを振る神の下で 広田すみれ
犯罪者処遇とリスク 西瀬戸伸子
危険の誘惑 坂上貴之
東洋と西洋におけるリスクの概念 ウィリアム・O・ビーマン

V 時代とリスク――ヨーロッパの中世と近代の文学的検討から
グーテンベルク聖書を取り巻くリスク 高宮利行
触れるセクシャリティとリスクの誘惑――『ドラキュラ』とイギリス一九世紀末 武藤浩史

VI リスクと美の世界
アウトサイダー・アートの境域──インサイド・アウトとアウトサイド・インの芸術学 前田富士男

あとがき

慶應義塾大学文学部総合講座「リスクの誘惑」については、こちらをご覧ください。