2008年の慶應義塾創立150年、2009年の生誕175年を記念して、慶應義塾出版会(KUP)から福澤諭吉英訳著作集"The Thought of Fukuzawa"シリーズの刊行が開始されました。
その第1巻として今回刊行されたのがAn Outline of a Theory of Civilization(『文明論之概略』原著1875年)。福澤の精神と思索力が最も充実した壮年期の著作で、最高傑作とも名高い一冊です。今回のKUP版では長らく絶版となっていた英訳を徹底的に改訂、さらに親切な脚注と資料を追加し、読者の便宜が図られています。そして、この改訂作業に尽力したのが、巽ゼミ大学院OGの永野文香さん(日本学術振興会特別研究員)と片原良子さん(KUP)。
近代日本の政治社会を語るうえで欠かせない古典を、記念すべきこの機会に、読みやすい英訳で楽しんでみてはいかがでしょうか。
An Outline of a Theory of Civilization (The Thought of Fukuzawa, vol.1)
Fukuzawa Yukichi
Revised Translation by David A. Dilworth and G. Cameron Hurst, III.
慶應義塾大学出版会 3,360円
※書籍詳細は、こちらからご覧になれます。