今ルネッサンスについて考え、それに伴う復興精神に思いを致す時、脳裏をかすめるのは、とっくに卒業し用済みとすらみなしていた類の知識や理論が、長い長い歳月を経て、知らず識らずのうちに息を吹き返すことである。逆に言えば、実際には自分だけが習得したつもりになっていて、当時は必ずしも体得してはいなかった学問と思わぬところで再会し、新たな意義を発見することすら、少なくない。■■■■『Panic Americana』 vol. 24「ルネッサンス、または過去の攻略」(巽孝之)より■■■■
CONTENTS
Highlight
- 巽ゼミ30周年記念企画:OB・OGインタビュー 前編(佐藤光重・蛙田あめこ)/後編(佐藤美里)
- 巽ゼミ 30周年記念企画:巽先生のことをもっと知りたい❤〜ドキドキの研究室訪問〜一問一答〜
- Column: EMOJI REVIVAL
- 特別鼎談企画:復興する文学(巽孝之×小谷真理×江下雅之)
- メルヴィル生誕 200周年記念企画:祝メルヴィル生誕 200周年 田ノ口ご夫妻 特別インタビュー
- 東京とブローティガンの話(國松絵梨)
- ルネッサンス、または過去の攻略 Renaissance, or Conquering the Past(巽孝之)
- わたしのルネサンス再興——塩野七生讃(小谷真理)
- The Heritage of Drowning Literature: A Note on Kate Chopin’s The Awakening(深谷由芽子)
- Fortune telling in Chiang Mai(是枝啓介)
- Larry and Sinda’s Columbia River Explorations, Spring & Fall 2019 (Larry MacCaffery)
- カナダで「トリップ」した話(西山祥)
- 合宿体験記 2019(巽ゼミ合宿係)
- 鯨と偶然と諦めについて/詩人の家に行った話(國松絵梨)