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2023/12/29

『ケヤキブンガク』第三号に、巽先生の連載「古典文学のすすめ」第三回「消えゆくムーア人の帰還——ワシントン・アーヴィング『アルハンブラ物語』」が収録されています!

武蔵野発の文芸誌『ケヤキブンガク』では、巽先生による連載「古典文学のすすめ」が掲載されています。最新第三号には、第三回「消えゆくムーア人の帰還——ワシントン・アーヴィング『アルハンブラ物語』」が収録されています!ワシントン・アーヴィングの生い立ちや代表作品、アメリカ文学史における位置付けなどを概観したうえで、彼の一七年間のスペイン体験をもとにした『アルハンブラ物語』を取り上げます。そこに描き込まれる混血のイスラム教徒ムーア人に焦点をあてながら、アメリカ・ロマン派の先駆者としてだけでなく、異文化の民間伝承を巧みに取り込んだ民俗学的文学の先覚者としてのアーヴィングを浮き彫りにされます。ご関心のある方は、ぜひご一読ください!



『ケヤキブンガク』
第三号
ケヤキブンガク編集室編
A5・216ページ
2023年11月17日
1,980円(本体1,800円+税)
ISBN: 9784880655574
※水曜社による本誌紹介

【目次】
巻頭言
「異常な夏からレイチェル・カーソンを想う」宮脇俊文

巻頭エッセイ
「文学は「昭和」の虚無をどう書いたか」田中優子

ロングインタビュー「あらゆる生命は連関し、終わることはない」小池真理子

『ケヤキブンガク』創刊・2号刊行記念イベント再録
ミニ・シンポジウム「豊かな物語世界の構築に向けて」
  • 「物語とは何か?」宮脇俊文
  • 「物語の死、およびその他の豊かな物語について」宮本陽一郎
  • 「『ものがたり』の力」北川浩
  • 「『豊かな物語世界の構築に向けて』へのコメント」光田剛

小説「ネイチャー・ボーイまたは考察三一」高田漣

特集「周辺を生きる」
  • 「周辺の文学者として」宮脇俊文
  • 「横溝正史作品から戦後日本の周辺を考える」挾本佳代
  • 写真「あたらしいシブヤ」渡辺達生
  • 「カーヴァーが描く周辺の人々」宮脇俊文
  • 初邦訳 小説「ホワイト・アルバム」アルヴィン・ルー

吉祥寺気分 第3話 「ぐゎらん堂のこと」いしかわじゅん
吉祥寺交友録 Ⅲ(最終回)「諸国空想料理店という場所」南 椌椌

書評 小池真理子『神よ憐れみたまえ』
「昭和が甦る大河小説」田中みんね
「神の憐れむ眼差しの先に」敏伊佑季

古典文学のすすめ 第3回「消えゆくムーア人の帰還――ワシントン・アーヴィング『アルハンブラ物語』」巽孝之

エッセイ「父の戦後、僕の戦後、二〇二三年」藤丘義也
読書の楽しみ 「手のひらサイズの救世主」 小澤悠人
ウィステリア通信 ここらで村上さんの真骨頂を読者に見せてはくれませんか?

【関連リンク】